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『運命体験型ゲーム』

50万ヒット記念50本リクエスト
リクエスト28『DIRSのゲーム機を普通のエッチな男の子が使う』です。
 
それでは続きからどうぞ!
 
 

『運命体験型ゲーム』



 すっかり人数が増えた諭吉さんを前にして、俺は笑いを堪えることが出来なかった。

 バイトの給料日でも有り得ないほど膨れた財布をポケットに入れて、俺は再び歩き出す。
(クックッ……全く、ちょろいもんだぜ。これじゃあ真面目に働こうって気が起きねえのも仕方ねえ)
 ちょっと我慢すればそれだけで数万単位の金がてに入るんだからな。
 あのゲームのお陰だ。
 なるべく無防備を装って町を歩いていると、また一人、バカな人間が寄ってきやがった。
「な、なあ君、ちょっといいかい?」
 全くバカだ。呆れ果てて言葉も出ない。
 しかし外見はわざとらしく応えた。
「なに? 何か用?」
 暫く町中で観察していて把握した『こういうこと』をする女子特有の若干甘えた声音。
 こんな声をあげなけれぱならないのには辟易するが、これも我慢の内だ。
 近づいてきた男は、片手の指を全部開いて見せた。
「これでどうだい?」
 五万か……まあ、いいだろ。
「いいけど……あたし、初めてだから、優しくしてね」
 これは嘘だ。すでに何人もの人間を受け入れている。
 だけど、『あれ』を使えば処女膜は再生できるから嘘とは見破られない。
 大抵の人間は処女というものに幻想を抱いている。
 こう言っておけば、勝手に向こうで金額を上乗せしてくれるのだ。あとは初物は病気にかかっている可能性が薄いというのも大きいんだろうが。
 案の定、話し掛けてきた男は一瞬驚いたような顔を見せたが、すぐに『ついてる!』って顔になった。
「本当かな……? いわれてみれば、妙に優等生っぽいね」
 そう思われるように真面目そうな学生の姿を装っているのだ。その甲斐がある。
「毎日真面目に勉強してるのが嫌になったの。だから……思い切って……」
 しおらしく装う。
「大丈夫だよ。今日はそんなストレスなんて吹き飛ぶくらいに気持ち良くしてあげるからね」
 はっ。馬鹿が。
 こうもあっさり騙されやがって。
 俺は心の中でそう吐き捨てながらも、顔は優等生の顔を崩さなかった。
 親しげに肩に手を置いて連れて行こうとする中年男に辟易しながらも、あのゲームのことを思い出していた。




 高校三年にもなると、受験勉強で毎日が忙しく、必然的に遊びから縁遠い生活を送ることを強要される。
 それまで遊び呆けていた俺にとってはまさに地獄にも等しい生活だった。
 そんな日々を送っていた、ある日曜日。
 今日くらいは遊んでやろうと思って、面白いゲームを探しにゲームショップに行ったのが全ての始りだった。
 俺は変に新しいゲームに手を出してハズレのゲームを買うのも嫌だったので、昔やっていたゲームをやることにした。
 なるべくサクッと楽しめるようなゲームを探す。
 そして、探している内に俺はふと小学校時代くらいにやったゲームがしたくなった。
 世界的に有名な変なヒゲの親父が大活躍するゲームだ。いまでも人気があるが、なんであのヒゲオヤジがあれほど人気者になったのか甚だしく疑問だと思わないでもない。あの単純明快なのに何故か面白いゲームをしたくなった俺は、早速そのゲームが売られている場所に行ってみた。
 しかし考えてみればソフトはあっても、ハードが古すぎてゲーム機の方がない。
 俺は諦めようかと思ったが、その時偶然目に飛び込んできたのは物凄く古い携帯ゲーム機だった。
 分厚い本体と、単純なボタン。
 ゲームボーイと言うその携帯ゲーム機が、あのヒゲオヤジ関連のゲームとセットになって売られていた。
 これはこれをやれという天の思し召しじゃないか、といういささか大げさな気になり、安くてそこそこ綺麗だったこともあり、即行で購入した。
 そして俺はそれを持ち帰る。

 その先に、何が待っているのかも知らずに。




 家に帰ってきた俺はさっさと鞄からゲームを取り出し、パッケージを取り去った。
「さて、と……あんまりのんびりもしてられねえし、さっさとやるか……」
 本体にカセットをセットしようとして――すでにカセットが差し込まれていることに気付く。それを抜いてラベルを確認しようとしたが――何も書いていない。
(なんだ? 何も書いてねえぞこのカセット……)
 中古品だから刺さったままになっていたんだろうか。
 俺はなんとなくそのカセットを差し直して、スイッチを入れた。
 見慣れたロゴが画面の上から――降りて来なかった。
(まさか不良品?)
 その可能性を考えた俺は、不愉快に思って眉を潜める。
 まさにその瞬間だった。

 画面が七色に輝く。

(え? なんでゲームボーイなのにカラーで……)
 疑問に思うのも数秒。
 七色に輝く画面の中央に、四文字のアルファベットと一文字の数字が浮かぶ。
(でぃー……あい……あーる……えす……? 『DIRS』?)
 なんだこれ。
 俺がそう思うのと、画面が切り替わるのはほぼ同時だった。

『DIRSを起動します』
『初めて使用しますか?』

 はいといいえを選ぶ選択肢があったため、はいを選んだ。
 軽い効果音が鳴り響き、また画面が変わる。

『DIRSは運命を書き換えるシステムです』
『設定した数値通りに現実の姿が変わります』
『早速起動テストをしてみましょう』

 運命を書き換える?
 現実の姿が変わる?
 なんのこっちゃ。
 訳の分からない俺を置いてきぼりにしたまま、ゲーム画面がまた変わる。

『それでは、まずはいくつかあるサンブルを使ってみましょう。スタートボタンを押してください』

 示されるままにボタンを押す。
 すると画面がRPGのゲームでキャラクターのステータスを表示するような画面になった。
 画面は縦に二等分されており、片方―――向かって右―――には何も表示されていない。
 その代わりのようにもう片方―――向かって左―――には、物凄く細かい文字で、色んなことが箇条書きされている。
 カーソルが左側の文字の方で点滅していた。

『メニューの一番上から二番目にある『タイプ』にカーソルを合わせて十字カーソル横で好きなタイプを選んでください』

 ここまで来て俺はようやくおかしなことに気付いた。あまりにも画面表示が綺麗過ぎるのだ。これでは最新ゲーム機並みである。
(なんだってんだ? このゲーム……)
 とりあえずカーソルを動かし、横を押してみる。
 すると今までただ単に『タイプ』とあった表示が『平均男性』という表示に変わり、画面の右側、いままで何も表示されていなかった部分に裸の男の全身像が浮かんできた。
(うおっ?! なんだこれ! リアルすぎだろ!)
 3Dとかそういうレベルじゃない。
 このリアルさはまるで、小さな人間がそのまま画面の中に入ってしまっているかのようなものだ。
 俺は更に横ボタンを押す。
 表示が切り替わり、『平均女性』になった。
 もちろん、右側のビジュアルもだ。
(うお! すげえ!)
 女性の裸ならインターネットでいくらでも見れるが何の修正もかかっていないあそこを見るのは難しい。
 それがばっちり見えてしまっている。
 画面が小さいのが残念だ。

『このサンプルを使用しますか?』

 ふと、画面の下の方にそんな文字が浮かんでいるのに気付いた。
 何気無くスタートボタンを押してみる。

 一瞬、視界が歪んだ。

 はっと顔を上げた時には、もう視界の歪みは治っている。
「なんだいった……!?」
 思わず声を上げて、すぐに驚きで声を飲み込んだ。
(おいおい……待てよ、おい)
 俺が予感と共に目線を下げると。

 そこに、女の身体があった。

 つまり、自分が女になってしまっている。
「まじかよ……」
 こんなマンガみたいな出来事があっていいのか?
 しかし実際に自分にそういう事態が起こっている。
(夢……じゃねえよな。こんな意識がはっきりしてる夢があるわけがない。いや、あるかもしれねえけど、そもそも寝た覚えないてないし……)
 じゃあ幻覚?
 実際に触れてみればちゃんと柔らかい胸の感触があり、本来あるものが股間にはない。
 夢でも幻覚でもない。
(じゃあこれはまじで現実か……?)
 俺はその元凶であろうゲームを覗き込んだ。

『基本的には身体的運命を書き換えたとき、外界の運命も自動的に書き換わりますが、『外界の運命に影響を与えない』を選択すれば身体的運命だけを書き換えることも可能です。しかしその場合、外見を変えるだけになりますので、周囲の人はあなたをあなたと認識できませんのでご注意ください。なお、現在は外界には影響を与えず、あなたの体だけに影響を与える設定で変換いたしました』

 なるほど。
 それはいいことを知った。
 これを使えば、別人に成りすますことが出来るというわけだ。
 さらにゲーム機は説明を続ける。

『DIRSによる変換はいつでもキャンセルすることが出来ます。また、何度でも変換することが出来ます。変換の結果を記録しておくことも可能です。操作方法などに困ったら、メニュー画面のチュートリアルを選択してください。――それでは、あなたが持つ運命とは違う運命を存分に体感してください』

 どうやら説明はそれで終わりらしい。
 画面が元の設定画面に戻り、そしていつのまにか俺の体は元の男のそれに戻っていた。
「……まじかよ……これすげーな」
 オーバーテクノロジーがどうとかいう問題じゃない。
 どうしてこんなソフトがあんなどこにでもあるような中古のゲームショップにあったのか――それは非常に気になるが、そんなことを気にしたって仕方ない。このゲームが自分の手元にあるという現実を踏まえて、思うがまま、好きなように行動するべきだろう。
「まずは……操作方法と出来ることを徹底的に調べるか」
 もう勉強なんてどうでもいい。
 上手くこのソフトを使えば、いくらでも金を稼ぐことは出来るだろう。
 俺の頭の中では、降って湧いたこの幸運を元に、様々な未来予想が踊っていた。


 数時間後、俺はこのDIRSとかいうゲームで、大体の出来ることを把握しつつあった。
「ふむ……結構制約も多いな」
 そこまで上手い話はないということをあらかじめ予測してはいたから、それほどショックじゃないが、やはり仕様上出来ないことは多そうだった。
 例えば運命を変えるという一文にしたって、これだけ聞けばどんなことでも可能のように思えるが、実際は外見にまつわることしか変えられないのだ。
 それこそ成功者の子供に生まれるように書き換えたいと思っても、そんな項目はない。外見を操作して結果的に多少の影響が出るようにすることは出来るが、自由自在にその運命を書き換えているとは言い難い。
 よって運命がどうちゃらとか難しいことを言っているが、結局このゲームのポイントは『自分の外見を変えることが出来る』という一点に尽きるのだ。
 人間の範疇でいえばどんな姿でもなれるということだから、それなりに使い甲斐はあるが。
 実際やると面倒なのでやらないとは思うが、上手くやれば人生のやり直しだって出来るかもしれない。凄まじい可能性の塊と言える。
「こいつを使えば……間違いない。一生遊んで暮らせるぜ」
 いますぐに思いつく案と言えば援助交際とかAVデビューとかだが、実際それが一番身入りがいいだろう。セーブデータのようにいくつかの外見をストックしておけば、複数の人間になり済まして利益を多重に得ることも出来る。
 本当に女子だったなら身バレや病気とかのリスクを考慮しなければならないが、俺の場合は違う。外見だけ変えればいいのだ。そうすれば実際にはいないはずの人間だから身バレの心配がない。病気に関しても、このゲーム機を使えば簡単に克服出来る。病気用の項目があって、それを操作すれば軽い夏風邪から余命数カ月の重病人にもなれるのだ。
 それを応用すれば、仮に病気を移されたっていくらでも治癒できる。
「平和的に使うことを考えたら、そういう使い方も出来るんだな……」
 例えば不治の病を患っているものにこのゲームを使わせれば、治癒させることが出来る。その時生まれる利益は計り知れない。
「けどまぁ……面倒だしなぁ」
 このゲームのことを隠したままで治せるのであればそれもありだが、どう考えてもこのゲームのことを明らかにしなければならないし、そうなれば間違いなく俺からこのゲームを奪おうとしてくるだろう。
 だからそういう形での稼ぎは避けるのが無難だった。
「まあいいや。とりあえず……」
 俺は早速女子に変化してみる。今度は世界の変化も誘発する形式だ。すると見事に俺の部屋の様子までが一変した。学校の制服は女子のものになり、私服の方もほとんどが女の子らしいものに変わる。さらに身につけている服も、いかにも部屋着という感じの、ラフなものではあったが女子のものに変わっている。それは当然、下着もだ。
「……って、エロっ。なんだこの下着……」
 まるで勝負下着のようなエロチックなものを履いていた。部屋着のイメージとそれが合わないのはなぜだろうと一瞬考え――クローゼットの中に揃っている服を見て理由がわかったような気がした。
(もしかして……俺の記憶から構成されてるのか?)
 よくよく見れば、俺が男の時に見たグラビアで、アイドルが着ていたような服ばかりだ。下着も同様。つまり、極普通の、一般女子が身につけるような服や下着がここにはない。
(俺はそういう女子の裸や下着姿は見たことねぇ……なるほどな。全く知らないように変えることは不自然って判断か?)
 どうにも不便なゲームだ。
 俺は気持ちを切り替えて、まずはこの身体で楽しむことにする。
 普段雑誌やAVの中でしか見たことがない女体。
 まだ俺は学生の身分ではあるが、いまどきちょっとネットを探せばいくらでもそういう画像は見れる。だが、やはり実物に勝るものはない。
 少し高鳴る鼓動を感じつつ、まずは服を脱ごうとしてみて――どう脱いだらいいのか一瞬悩んだ。女物の服の構造がわからなかったからだ。特にスカートをどうすればいいのかわからなかった。すぐにホックとジッパーがあることに気付いたけど、一見それが見えないように作られているせいで対処に悩んだ。
 シャツの方は構造的にそんなに変わっていなかったのですぐに脱ぐことが出来た。
 自分の身体ではあるのだが、下着姿が目の前にあることに感動してしまう。
「……うーん、胸でけえな」
 巨乳の女子は足元が見えにくいんじゃないかと思っていたが、本当に見えにくい。直立した状態だと、足先が辛うじて見えるか見えないかってところだ。胸を突きだすように背中を逸らせば、さらにその足元は見えにくくなる。
 ブラジャーの上から手でそこを揉んでみる。驚くほどに柔らかい感触が返って来た。
「うわ……すっげえ……」
 男子にはない部分に触れられている感覚が非常に心地よい。これをもっと続けていれば、気持ち良くなれそうな気もしたけど、とりあえずは身体全体を観察することにしよう。
 パンツの方はともかく、ブラジャーの方は中々難しい。背中側にホックがあることは知識として知っているが、それを外すとなるとかなり難しい。
「くぅ……この……っ、なんだよこれ……っ」
 両手を背に回して、なんとか外そうと努力する。中々外れてくれなかった。もういっそずらして腕を抜いてもいい気がしてきたけど、わりとぴっちり身体にフィットしているので、それも難しそうだった。やるにしても痛そうだし。
 それから奮闘すること数分。何かの拍子にホックが外れた。
 ブラのカップが乳房から離れる。綺麗な乳首の先端が露わになった。それだけで空気の流れが感じられて、そこが非常に敏感であることを悟る。
「…………」
 思わず俺は息を飲んでそこを見詰めていた。上から見てもわかるほど、その場所は徐々に変化し、とんがっていく。
 その先端を押しつぶすように摘むと、まるで電流が流れたかのような衝撃が身体を駆け巡った。
「ふっ、あ……っ!」
 その刺激によって、思わず自分の物とは思えない声が出た。誰も聞いていないとはわかっていたけど、そんな声をあげてしまったこと自体が恥ずかしくて顔に熱が集中する。
「……やべえな」
 わざとらしく呟いたのは、冷静になるためだ。あまりにも心臓が激しく鼓動を奏でていて、少しでも気を緩めれば何か取り返しのつかない方向に落ちそうな予感がした。
 俺は一端胸を触るのを止め、いつの間にか部屋の中に出現していた姿見の前に立つ。

 上半身裸の、下着姿の女の子が目の前にいた。

 ゲームの画面内で外見自体は見ていたけど、現実となって目の前にあるとそれは全然印象が違って見える。
 その容姿自体は一般的というか、平均的というか、可もなく不可もなkという感じだったが、逆にいえばそのニュートラルな状態だからこそ、マイナス要素を感じさせず、結果として可愛いという認識になっていた。地味ではある。けど、俺に言わせれば不細工じゃないだけで十分だ。
「……これが、俺か」
 鏡に手を当てて、俺は茫然と呟いた。手を動かせば鏡の中の女の子も動く。笑顔を浮かべればその女の子も笑顔を浮かべる。
 それが俺なのだと、嫌でも理解する。
「……なんていうか、すげーな」
 さっきから似たようなことしか呟いていないような気もするが、実際そうとしか思えないのだから仕方あるまい。俺は腕を上げたり、胸を寄せたり、はにかんでみたり、舌を出してみたり、セクシーなポーズを取ってみたり、暫しそれに応じて鏡の中の女の子が自由に体勢を変えるのを楽しんだ。
「うん……これ、まじでいいな」
 俺は何とも言えない気分でベッドに腰掛ける。その際、自分が記憶している以上に布団の感触が柔らかく鋭敏に感じられたことに驚いた。
 皮膚の感覚も研ぎ澄まされているようだ。女子が服の肌触りに拘る理由が良くわかった気がする。男だった俺は下着でもなんでも着れればいいと考えていて、女子が服に拘る感覚が理解できなかったが、この鋭敏な皮膚感覚を持っているのならば話は別だ。それはもうきちんとしたものを選びたいだろう。単純に着心地という観点からいってもそうだが、これだけ肌が敏感だと下手な服を切ればたちまち肌が傷ついてしまうだろう。それは自身の価値を提げることに繋がる。
 それはさておき。
 絹のような――実際絹なのだと思うが――肌触りの下着に、俺は手をかける。
 ここが最大のポイントだ。無修正のここを目にする機会は、上半身裸を見る機会よりもさらに少ない。その秘境中の秘境に、俺はいま手をかけているのだ。
 思わず生唾を呑み込んでしまう。
 恐る恐る、下着を下へと引き下ろした。滑らかな感触を経て、下着がずり落ちる。
 その場所は綺麗な形をしていた。デルタゾーンとでもいうのだろうか。柔らかそうな恥毛が綺麗に生え揃っている。下品なほど毛深くなく、かといって子供というには濃い。まさに平均的で、個人的には一番いい塩梅だった。
 その茂みを掻きわける、というほどのこともなく、軽く盛り上がったその場所の左右に指を這わせ、両手を使って真中から裂くように力を込める。生まれて初めて触る女性のその場所の柔らかな感触を楽しみながら、その奥へと続く道が広がった。
 俺にとってその先はまさに謎だ。まさかこんな形で目にするとは思っていなかったけど、こうなった以上は全力で楽しんでやるつもりだった。
 指で開いたそこに、指を這わせてみる。じっとりとした感触が指先から返って来た。
(うお……やわらけえ……)
 想像していたよりもずっと柔らかな感触が指先から返って来た。もっと濡れているものかと思ったけど、湿っていると言う感じで濡れているという感じではない。
 もっと感じればそれくらい濡れるのかもしれないが……それは今後わかっていけばいいだけの話だ。
 俺はさらに指を奥へと潜り込ませるようにその中へと突き入れる。さらに湿り具合が増したような気がした。
「ふぅ……っ、くぅ……なんか……変な感じ、だ……」
 当たり前だが、身体の内側を触るようなオナニーをしたことはない。
 体内を触られるという行為が、こんなに気持ちのいいものだったなんて、考えたこともなかった。
 ペニスを扱くのとは全く違う快感。体の中に何かを入れるということ自体の背徳感もそれを助長しているのかもしれない。
 背筋を這いあがって来るような快感が、徐々に強くなっているような気がした。
(これが……女の快感、って……奴か……っ)
 ここまでのものとは思っていなかった。際限なく快感が上がっていく……なんて話を見ては、まさかと思っていたけど。確かにこれならどんどん高まっていって天井知らずになるのも納得出来る。
 バイブとかローターとか、機械的な刺激を受けた時どうなるのか――そんなことも気になりつつ、いまの俺は自分の手の刺激で徐々に高まっていっていた。
「うぁ……はっ、あっ、あぅ……っ!」
 だんだん声が抑えられなくなって来て、俺はベッドに寝転びながら、柔らかい枕を噛んで声を殺す。うつぶせで膝を立て、傍から見ると凄い格好だっただろうが、その時の俺はとにかく気持ち良くなることしか考えられなかった。
 身体の中に挿し入れて曲げた指先が、たまたまいい位置を刺激してしまったらしく、腰が大きく跳ねた。
「――ッ!」
 絶頂、とはこういうことを言うのだろう。頭の中で火花が弾けたような衝撃で、目の前が真っ白に染まる。
 俺は達した姿勢のまま、暫く動けなかった。




 そんな初めての女性としての絶頂を経てから数日後。
 俺の財布はパンパンに膨れ上がっていた。
 最初は自分一人のオナニーで限界を感じたためだった。道具を買いそろえようにも、所詮一般家庭の子供でしかない俺には自由に出来る金というものが少ない。
 そこであのゲームを使った身体で、援助交際的な行為をやり始めたわけだが……これが案外病み付きになってしまったのだ。
 倍ほども歳の離れた、加齢臭のする男を相手にするのは正直吐き気がしたが、それなりに気持ち良くはしてもらえたし、なによりその手の男は羽振りがいい。おかげで俺の財布は見たことがないレベルの札束でパンパンだった。
 それを使って自由気ままにゲームを楽しんだり欲しい者を買いあさったり……俺の人生バラ色だった。もはやバイトも大学受験もどうでもいい。男を引っ掛けるだけで何日分もの報酬を得られる。
 俺は誰に憚ることもなく、セックス漬けの毎日を送っていた。


 その日相手にした男は、やたらと道具を使いたがる男だった。
 どうして使うあてもないのにそんな道具を買い集めたのかは知らないが、犬耳だとか猫耳だとかいうコスプレ的な物から、イメージとしてSMの女王様が身につけるようなゴツイボンテージ衣装だとか、凄くエロい衣装だとか、とにかく様々な道具を持っている男だった。
 当然、バイブやローターも色んなものを持っていて、それを順番に使われて、散々嬲られた。
「最高だよ……ミサトちゃんっ」
 女としての偽名を嬉々として呼ぶ男に対し、俺は愛想笑いを浮かべてはにかんだ。
「えー、そうですかぁ?」
 いま身につけているのは穴開き水着という奴だ。乳首の先端や秘部などの部分の布が切り取られていて、その場所が丸出しになっている。水着で締めつけられているほかの場所とのギャップが激しく、これはいわゆる裸よりも恥ずかしい衣装の一つなのだろう。
 その場所が強調されてしまうため、意識せざるを得ず、その結果感じる快感はより強いものになっていた。
「恥ずかしいです……」
「大丈夫! すっごく可愛いから!」
 荒い呼吸をしながら男は写真を撮りまくっている。公開はせず、自分で楽しむ用だと言うから撮影を許可しているのだ。仮にその約束が破られたところで、あのゲームを持っている俺にしてみれば怖くないということがあったが。
 もしあのゲームが運命を変えるだけのゲームだったなら、こうはいかなかっただろう。『女として生まれた』運命に変えて外見が変わったところで、それは俺という存在からは変わっていないからだ。もし女性の時に問題を起こしたら、男の運命に戻したところで、問題を起こしたという事実は残る。それがどういう風に適用されるのかはわからないが、厄介なことにもなりかねない。
 その点、このゲームの仕様でなら外見だけを変えるということが出来る。外見だけを変えて運命を変えなければ、それは要は男の俺が変身しているのと変わらない。つまり変装後の姿で何か問題になっても、元に戻れば俺自身に影響はないと言うことになる。
 だからこそ、安心して撮影を許可できるというわけだ。大抵の男はそれをさせてくれるなら――という論調で代価を吊り上げてくれる。身バレの危険に対する配慮だろうが、俺にしてみれば美味しいだけの話だ。
「もうちょっとかがんで! 視線はこっちに!」
 そんなことも知らず、どんどん撮影してくれる男に対し、俺は邪悪な笑みを浮かべないようにするのが大変だった。カモは大事にしなければならない。
「オッケー。この衣装はこれでいいや! 次! こっちの服着てみてよ!」
「えー、まだあるんですかぁ?」
 お金のためとはいえ、さすがにそろそろ面倒臭くなってきた。基本的にセックスは俺も気持ち良くなれるからやられればやられるほど嬉しいが、この手の撮影は面倒という気持ちが大きい。
 俺の声音から不満に思っているのが伝わったのか、男は慌てて服を放りだした。
「じゃああと一つ! あと一つにするから!」
 あまりに必死だったので、最後くらい我慢してやるか、と俺は慈悲深く思う。
「わかりました。じゃあ次で最後ですね」
 もうすでに暫く困らないだけの金銭は得ている。
「じゃあ、最後ついでに……服じゃなくてもいいかい?」
「服じゃないってどういうことですか?」
 素で訳がわからなかったので首を傾げる。男は鞄の中から『ある物』を取り出して来た。
 それは確かに、服ではなかった。

 束ねられた、荒縄だったのだ。

 俺は思わず目を細め、顔をしかめた。
「SM……ってことですかぁ? 嫌ですよ、痛そうだし……」
 単純にそう思った。俺じゃなくても、普通いきなりSMを持ちかけられたら誰だってこう答えるだろう。それを男もわかっているのか、慌てて言葉を付け足す。
「大丈夫だって! 見た目ほど痛くはないし、こう見ても俺は縄師だから安全も保障するよ!」
「……ほんとですかぁ?」
 数々のコスプレ衣装を持っていたのもそれが理由だと言われれば納得できそうな気もするが……果たして信用していいものかどうか。
 悩んでいると、男は「よし、わかった」と言葉を付け足す。
「じゃあこうしよう。君が危険を感じたらすぐ中断する。無理はしない。それと、報酬も上乗せしよう。三枚」
 三万プラスか。マジでやばいと思ったら中断して貰えるし、割はいいかもしれない。こいつの言葉を信用するなら、プロみたいだし。
「……じゃあ、いいですよ。でも、マジで無理だったらすぐ解いてくださいよ?」
 上目づかいでそう懇願しておく。狙い通り男はデレデレの顔で頷いた。
 女の武器ってすげー。

 縄の軋む音というのは、普段恐ろしいものに聞こえる。
 けれど、いまに限っては妙にエロく聞こえた。それは状況が状況だからだろう。
 また大きく縄が軋んだ。
「……っ」
「大丈夫かい?」
 楽しげな声で男はこちらを気にかけてくる。俺は何とか頷くのが精一杯だった。
 まず首に縄が掛けられて、それが胸の間を通って下に降りて、結び目を経由して背中に巻きつく。胸を圧迫されているような、そんな息苦しい状態は縄が幾重にもかけられるうちにどんどん強まっていく。息苦しいというのに、それが気持ち良くも感じるのだから不思議なものだ。深く呼吸をするだけで全身が締めつけられるような感覚になり、ただの生命活動が卑猥な行動のように感じられるようになってしまった。
(なんだ……これ……っ)
 最初、立った状態で縛られていた俺は、途中から足が震えて立てなくなった。身体が崩れ落ちそうになるのを、男が縄尻を引っ張って無理矢理膝立ちに留める。
「おっと、あぶない」
 その拍子にギシギシ、と全身が軋んだ。
「うあああ!!」
 絞りあげられるような、そんな異様な感覚に思わず悲鳴があがる。男が素早く縄を緩めてくれたから、何とか持ち直したけど、もしも数秒でもあの刺激が続いていたら気が狂っていたかもしれない。
「大丈夫かい? もうちょっと頑張って」
「ま、っ、まって……もう……」
 必死になってそう懇願する。さすがにこれ以上はやばいと思ったのだ。
 しかし男は止めてくれない。
「気持ちいいんでしょ? ならいいじゃない」
 さらに上半身に縄が掛けられて、さらに身体が締めあげられる。さっきみたいな乱暴な締めあげではなく、穏やかに窒息させるような、そんな締め方。
 気持ち良すぎて、声が出なかった。
「どんな女の子でも気持ち良くさせる自信はあったけど、ここまでとはね……君はどうやら、縄酔いするタイプの人間だったみたいだね」
「な、わ……よい……?」
「うん。まあざっくりいうと、縛られるだけで気持ち良くなっちゃうタイプの人。その証拠に、ほら……」
 男の手が股間をまさぐると、べっとりと透明な糸を引いた。
「何の刺激も与えていないのに、もうこんなに濡れちゃってるよ……これはもう、そうとしか言えないでしょ?」
「そ、そんな……ことな……っ」
 咄嗟に反論しようとした俺のあそこに、縄がかけられた。ご丁寧にコブつきだ。そのコブは丁度あそこに沿うように作られていて、それを押し付けられただけで、目がくらむほどの快感がほとばしった。
「まだ当ててるだけだよ? そんな調子で、本当に縛っちゃっても大丈夫なのかな?」
 心の底から楽しんでいる。
 相手の掌の上だとは感じつつ、俺にはどうすることも出来なかった。
 前から股間を通って背中に縄が通される。それは絶妙に股間を刺激し、持ち上げるような力が加わっていた。そのため、ちょっとでも身体を捻ればその動きがダイレクトに身体に伝わって来て、身動ぎさえ出来なかった。
 最後に腕が背中側で拘束され、さらに縄を身体に回して全く動けなくさせられてしまう。
「さ、それじゃあ自分の姿を見てみようか」
 そういって俺は部屋に備え付けられた大きな鏡の前に引き立てられる。そのわずかな距離を移動するだけでも全身を襲う快感は止まず、もはやふらふらだった。
 そんな俺の眼に飛び込んで来たのは、それが自分とは思えないほど、徹底的に拘束された女の子の姿だった。
 柔らかそうな身体が荒々しい縄で縛りあげられ、一切の抵抗を奪われたその姿は、どうしてだがとても美しく見える。
 上気した肌、赤い頬、蕩けたような表情に、うるんだ眼……もしも俺が男として目の前にいたなら、躊躇なく襲いかかっていたんじゃないかというほどに、魅力的な存在だった。
 思わず見惚れた。そんな俺の背後に立った男が、肩に手置いて、耳元で問いかけてくる。
「ほら、緊縛も悪くないだろ?」
「~~~~!」
 耳元に息を吹きかけられるだけで、異様な快感が湧き上がり、腰が砕けそうになった。首から上に縄はかかっていないのに、縄の力で全身が性感帯に変わってしまったようだ。
 縛られた状態のままで、男に引き立てられ、部屋を歩き回る。それだけであそこから愛液が噴き出し、気が遠くなるまで絶頂させ続けられた。

 男が満足したのは、一時間は弄ばれた後だった。くっきりと殻中に縄目が残っていて、暫くは長袖長ズボン以外着れそうにない。まあ、あくまで普通ならの話だが。
 俺はベッドに寝転がり、自由になった手で縄目を摩りながら、快感の余韻に浸っていた。今回着た様々なコスプレ衣装や縄を片づけながら、男が笑う。
「いやあ、楽しませてもらったよ。もう会うことはないと思うけど……」
 あとから考えれば、わざとらしい言葉だった。
 けれど、その時俺はそれを聞いた瞬間、反応してしまっていた。
 慌ててベッドの上で上半身を起こす。元が男というのもあるが、裸の胸を隠すことも忘れてしまっていた。
「……え」
「どうかしたのかい?」
 にっこりと男は笑う。俺は咄嗟に何をいうべきか、言葉を見失ってしまった。
「え、っと……その……」
「なに? また縛られたい?」
 ストレートな指摘に、思わず心臓が跳ねた。目線を逸らしながらも、否定は出来なかった。それが答えのようなものだ。
 男は笑みを深くしながら、続けて口を開く。
「ごめんごめん、ちょっと意地悪だったね。もちろん俺はいつでも歓迎するよ。あとは君の気持ち次第……連絡先はおいていくから、いつでも連絡ちょうだい」
 メモにさらさらと走り書きをして、それを俺の手に握らせる。
「それじゃあ、またね。清算はしておくから、チェックアウトは自由にどうぞ」
 男はまるで躊躇なく、去って行った。
 あまりにスマート。手慣れた調子に圧倒された。撮影時、鼻息荒くしていたからちょろいと思っていたけど……もしかすると、本当はやり手なのかもしれない。
 俺は握らされた連絡先をじっと見つめる。ここに連絡を取れば、またさきほどのような気持ち良さを味合わせておらえるのだろうか。
 しかし特定の人物と長く連絡を取り合うのは厄介なことになりかねない。これまでのように、その時々で姿を変え、相手も変えるのが安全だろう。
 けれど、セーブデータの空きはいくつもある。
(この身体は縄師用のデータとして取っておこうかな……)
 俺はゲーム機を取りだして、『現在の運命をセーブしますか?』という選択肢に『はい』を選んだ。
 いまのデータが記録される。画面に表示されている自分自身の身体には、縄目の痕がくっきり残っていた。
 その画面を見て、俺はDIRSのさらなる活用法に気付いた。
 セーブデータごとに特殊なプレイをして、その度に運命を記録するのだ。そうすれば、特殊なプレイに慣れた身体が出来あがる。今回の縄酔いだって、もっと慣れたらもっと気持ち良くなれるかもしれないし、オナニー用の運命を作れば、手で触れなくてもイケるくらい開発した身体が作れるかもしれない。
 日常生活に支障の出るような『慣れ』もこのゲームを使えばいつでも手軽に実現出来る。
「やべえ……こいつは楽しすぎるぜ……!」
 俺はこのDIRSを使って、さらに楽しむことに決めた。

 次はどんな運命を体験してやろうか――そんな想いを胸に。
 
 
 
 
『運命体験型ゲーム』 終
 
 
 
 

Comment

No.1367 / 七篠権兵衛 [#-] No Title

ごちそうさまでした

妄想が膨らみますね
準備や後片付けの面倒なあんなプレイやこんなプレイがこれ一台ッ!
素晴らしい

2013-09/30 19:41 (Mon)

No.1368 / 光ノ影 [#-] Re: No Title

七篠権兵衛さん、コメントありがとうございます!

> ごちそうさまでした
お粗末さまでした。

> 妄想が膨らみますね
元々こういうゲームがあったらいいな、で始まった作品ですからねえ……(笑)
そういう意味では、私の妄想の原点と言えるかもしれません。
その元になった名作「際限のない遊び」にはいまでも感謝しております。

それでは、どうもありがとうございました!

2013-10/01 00:02 (Tue)

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