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『アホリケーション』

50万ヒット記念50本リクエスト
№20『馬鹿堕ち』です。
 
それでは続きからどうぞ!
 
 
 
『アホリケーション』
 


 昔から彼女に言い寄る男は後を絶たなかった。
 だから、彼女は遙か昔の物語で、とある女性がやっていたように、難題をふっかけてそんな多数の男を振り落としていた。
 それはその参考にした物語に習って、入手することが難しい各地の名産物であったり、日本の中で最高峰と言われる大学の入試で出されるレベルの問題であったりした。クリア出来なければ側に寄ることさえ許さず、仮に側にいることを許しても、それ以上のことをするにはさらなる難題をクリアしなければならない。
 普通ならば疎んじられるような取り決めであるが、その女性はそれを許されていた。絶世の美女という表現がぴったりくるような美貌を有していたこともあるし、その頭脳は確かに優秀だったからだ。やがて、彼女の側にいられるということが一つのステータスとなり、一時期でもその側にいられた男は非常に優秀な男であると周りからは判断されるようになった。他の女性にとっても、そのわかりやすい指針はありがたく、またその女性本人は同姓に対しては無茶を言わなかったため、さほど嫌われずに済んでいた。
 そんなこんなで、現代の「姫」は、今日も遠慮なく男に無理難題を言い渡す。

 
 神原ヒメノは金曜日の夜、いつもどこかのバーに顔を出している。
 いつもバーにいるとはいっても行きつけのバーは一つではなく、いくつか顔を出す場所はあって、それを捜し当てることから試練はスタートしているといっても過言ではない。そして時にはいつものバー以外のところにいることもあり、その時彼女に出会えた者は幸せになれるとさえ言われていた。
 今週はその時だった。噂が噂を呼んで彼女を探す者が多いため、この日も彼女の元にはすでに数人の挑戦者が現れていた。もっとも、いまのところ彼女の難題に答えられるものはおらず、すごすごと引き下がることになっていたのだが。
(あーあ、つまらないわね……)
 あまりにも言い寄る男が多すぎるため、難題をふっかけるかわし方を覚えたヒメノだったが、実際それについてこれる男性がほとんどいないことに不満を抱いていた。
 彼女は別に元々男嫌いというわけではなく、むしろ自分が心から尊敬できる男性が現れることを望んでいた。少々屈折はしていても、ある意味でヒメノは『王子様』の登場を待ちわびる乙女だったのだ。
 注文したワインを品よく傾けながら、ヒメノは憂いの籠もったため息を吐く。
 そのとき、不意に目の前が歪んだような、めまいにも似た何かを感じた。
 瞬きをすると何の問題もなくなったが、奇妙な感覚が走ったことにヒメノは首を傾げる。
(なにかしら、いまの……酔った? のかしら?)
 目の前にあるワインをじっと見つめる。非常に長い名前をしていたそのワインはほとんど減っていない。
(えーと……なんて言う名前だったかしらこのワイン。そんなに強くないワインだったはずだけど)
 注文したワインの名前が思い出せなかった。記憶が混乱するほど飲んだ覚えはない。違和感が募る。
 そのとき、彼女の隣の席に一人の男が座った。
「失礼します。ヒメノさんですね?」
 その男は地味な男だった。優れているところが見あたらない代わりに、特別劣っているところも見あたらない。服装はそこそこ清潔に保たれているが、洒落ているというわけでもなく、極普通のスーツといった風情だ。町に出てその辺を見渡せば似たようなのが百人はいるのではないかというレベルで、無味無臭な男だった。
 道ばたですれ違って数秒――どころか、面と向かって挨拶をしても数秒で忘れてしまいそうな、そんな特徴がない男だった。そんな男に優れたところがあるとは思えず、ヒメノは気づかれないようにため息を吐く。だが顔は笑顔で彼に応じていた。
「ええ、そうよ。けど、神原と呼んでいただけるかしら? まだあなたに名前で呼ぶ許可を出した覚えはなくてよ」
「ははは、失礼しました。でも問題ないと思いますよ、ヒメノさん。どんな難題でも答える自信はありますから」
 その気負いのない台詞に、ヒメノは驚いた。これまでたくさんの男性を相手にしてきたヒメノはその男性がどの程度出来るのか、自信に合うほどの実力を持っているか、などの判断が一目で出来る。明らかに虚勢を張っているだけの人間と、確かな能力を持っている人間の区別は簡単だった。
 そして、その目で見るのなら、目の前にいるその男は確かに自信を持っていた。どんな難題が出ても答えられると言わんばかりのその様子に、ヒメノは少し興味をそそられる。
「……いいわ。じゃあとびっきりの難題を出してあげる。ジャンルは何がいい?」
「そうですね……わかりやすいところで、数学でお願いしましょうか」
 その選択にまたもヒメノは驚かされた。これまでヒメノに挑戦しようとする男は、大抵が知識を問うジャンルを求めてきたからだ。知識であれば、たまたま知っていたということもあり得る。だが数学などのジャンルになれば、それを解く確かな能力がなければ決して正解にはたどり着けない。
 わざわざそのジャンルを求めてきたというところで、ヒメノは少し男性に対する評価を改めた。単に得意分野というだけのことかもしれないが、能力を持っているならばヒメノにとって丁重に扱うことに足る人物だからだ。
 ヒメノは難題を出すためにいつも持ち歩いているメモを取り出した。
「それじゃあ……そうねぇ。そこまで自信があるのなら……ちょっと難しいのを……」
 さらさらと、達筆でメモに計算式を書いていくヒメノ。
 そのメモをちぎり取って、男に渡した。
「制限時間は10分。かなり厳しいと思うけど、これが出来たら今夜は気が済むまで付き合って――」
 そうヒメノがいう間に、すでに男はボールペンで答えを書き出していた。驚くヒメノの前に、わずか数秒で答えを書いた紙が差し出される。
「どうですか? ヒメノさん」
 得意げな男性が差し出したメモには、汚い字で答えが書かれていた。その悪筆さには眉をしかめたものの、読めないほどの字ではない。答えを確認したヒメノは、目を見開く。
 そのメモにはこう書かれていた。

『12×24=288』

 ヒメノが出した『難題』に対する男の答えは、確かに正解を示していた。
「……正解よ。驚いたわ。まさかこんなに速く答えを出してくるなんて」
「いやぁ、中々の難題でしたね」
 男はなぜか笑いを堪えているような顔でそう言う。出された難題に答えられて嬉しいのだと、ヒメノは解釈した。そういう男がこれまでにもいたからだ。
「まいったわ。あなたの名前を教えてくれる?」
「僕の名前ですか? たぶん覚えられないと思いますし、僕の名前なんてどうでもいいですよ。僕があなたをヒメノと呼ぶのはかまいませんね?」
「それは……いいいけど。そんなに長かったり変な名前なの?」
 ヒメノは男の言い方に何か引っかかるものを覚えたが、男がヒメノの腕を取って立ち上がったため、それを考えている余裕がなくなった。
「とりあえずいきましょうか、ヒメノさん」
「え? ちょっと、待ってよ。いくってどこに?」
「いいところですよ。賢いヒメノさんなら、この状況から次に行く場所は簡単に類推できると思いますが?」
 ヒメノは強引に腕を引かれてしまう。
「る、るいすい?」
「おや? もしかして言葉の意味がわかりませんか? おかしいなぁ、こんなの常識だと思ってましたが……」
 くすくすと笑う男の様子に、ヒメノは羞恥で顔が赤くなるのを感じた。
「わ、私にだって知らないことはあるわよ!」
「ははは。冗談ですよヒメノさん。すいません。類推っていうのは、知らなくても仕方ない、ちょっと変わった言い回しですからね。ヒメノさんが知らなくても無理はありませんよ」
 余裕綽々な様子の男の様子に、ヒメノは言いようのない不快感を得たが、自分がこれまで難題を出して男性らを翻弄してきた自覚はあるので、何とも言い返せなかった。自分が難題を出すのに、相手に出すなというのは筋が通らないからだ。
 実際、そんな風に挑んでくる男性もいて、それをヒメノは真っ向から迎え撃つのが常だった。それを上回られたからといって、文句をいうのは筋違いというものだろう。
(くっ……悔しい……私としたことが……もっと勉強しないと……)
 男に手を引かれながら、そう心に誓うヒメノだった。

 男がヒメノを連れてきたのは、地下に存在する怪しげなバーだった。いかにも寂れているという雰囲気で、ろくに人が寄りついている様子もない。
「……なに、ここ?」
「まあ、一種の隠れ家的なバーですかね。知る人ぞ知るサロンみたいなものです」
「へぇ……?」
 それがもし本当であるのなら、男は知る人ぞ知る側の人間ということになり、かなり特別な存在であるということだ。
 ヒメノが戸惑っている間に、男はバーの入り口をくぐってしまう。
 中はそれなりにおしゃれな雰囲気だった。ただ、時代錯誤というか、今一つ流行りの店とは言い難い微妙な雰囲気を醸し出している。カウンターの中にいるマスターもどこか精彩をかいており、今一つ微妙なバーだった。
「おーす。相変わらずこっちはしけてんなー」
 男が気安い口調でマスターに呼びかけると、気だるげにタバコを吹かすマスターが応じる。
「こっちはしゃーないさー。それにしても……またいい女連れてきたねー。……嬢ちゃん、あんたも楽しんできなよ」
「はぁ……どうも……」
 何を楽しめと言うのかよくわからなかったヒメノだが、とりあえずそう答えておく。
「ふふふ……向こうの入りはどうだい?」
 男はマスターにそう尋ねる。マスターはニヤリとイヤらしく笑った。
「今日はまあそこそこってとこさ。今日のMVPはあんたじゃないかな」
「ふふん、まあそうだろうな。……じゃあヒメノさん、いこうか」
 店の奥に向かって男はヒメノを促す。ヒメノはいよいよ訳が分からなくなっていた。
「あ、あの……どこにいくの?」
「店の奥。VIPルームがあるんだよ。この汚いバーは一般人が入ってきた時用のところでさ。本当の店は奥のVIPルームなのさ」
「な、なるほど……そうだったの」
 それなら知る人ぞ知る店、というのも納得出来るかも――とヒメノは考える。店の奥にあった扉の前に立った男は、不意に懐からスマートフォンを取り出した。
「おっと……入る前に……っと」
 なにやら素早い手つきで何か操作しているようだった。ヒメノはそれに興味を抱く。
「何をしてるの?」
「んー。ちょっと、前準備を、ね……っと」
 ヒメノに画面が見えないようにしながら男がスマートフォンの操作を終える。そのとき、ヒメノはまた一瞬だけめまいのような感覚がした。思わず体がふらつく。
 それに気づいた男が、ヒメノの体を支えた。
「おっと。大丈夫?」
「え、ええ……ごめんなさい。ちょっとふらついただけで……」
「オッケー。大丈夫そうだね。じゃあいこうか」
 そういって男は店の奥の扉に手をかけた。
「ああ、そうそう。驚かないようにあらかじめ言っておくけど、この先のルームではドレスコードがあってさ」
「どれすこーど?」
「そう、ドレスコード。……ええと、その店の中では服装が決められているってこと。店で決められた服装ってのがあって、たとえばある店ではちゃんとしたパーティードレスじゃないとだめだったり、燕尾服じゃないとダメだったりね」
「ああ、そういうこと」
 初めて聞く取り決めだった。正確には初めてそれを聞いたような気がする。そういう取り決めがある店にはヒメノも入ったことがあるはずなのに、ドレスコードという言い回しは初めて聞いた。なんだか知らない言葉だらけの世界に入り込んでしまったような、そんな不思議な感覚をヒメノは覚えていた。
「あの、私、着替えもってないけど……」
「ああ、ここでのドレスコードはそんな大したものじゃないから大丈夫大丈夫。なんたって――」
 男の手がゆっくりと扉を開き、ヒメノを中に入るように促す。
 促されるまま奥の空間に足を踏み入れたヒメノは――絶句した。背後の男が、ゆっくりとドアを閉める。

「ここでのドレスコードは――『全裸』だからさ」

 申し訳程度だった表の店と違い、男曰く『VIPルーム』は非常に大きな空間を有していた。まるでダンスホールのような、いろんなことが出来そうな広い空間が広がっている。その至るところに余裕を持って机やイスがおかれており、その各テーブル席では様々な裸の男女が絡み合っていた。男にまたがり、あるいはテーブルの上にあげられ、すばらしく容姿の優れた女性達が痴態を晒すことも厭わず、男たちと絡み合っている。
 その初めてみる光景にヒメノはショックを受けていた。一方の男はそんなヒメノの様子を楽しげに見つめている。
 そんな二人の元に、従業員らしき男が近づいてきた。
「いらっしゃいませ、お客様。当店ではお召し物をすべて脱いでいただき、くつろいでいただくことになっております。こちらの籠に入れてください」
 まるで脱衣籠のようなものを指し示す従業員。ヒメノは顔が真っ赤になるのを感じた。
「そっ、そんなこと出来るわけっ」
「ヒメノさん!」
 少し慌てた風に、ヒメノをここまで連れてきた男がヒメノの口を抑える。思わずもがくヒメノの耳元で、男が囁いた。
「僕に恥をかかせないでください。こういう店でドレスコードが全裸であることなんて当たり前じゃないですかっ」
「え……っ、そ、そんな、わけ……」
 戸惑うヒメノに対し、男は深くため息を吐く。
「あのですねヒメノさん。あなたがこれまでどんな店に入ってきたのかは知りませんが、各店でそれぞれ取り決めがあるのは当然だと思いませんか?」
「う……」
「店が定めた流儀に倣うのは当然でしょう?」
「それは……はい」
「なら、あまり騒がないでください。見てください。他のお客さんたちを。全裸になることを恥ずかしがっているような人がいますか? いないでしょう? 当たり前ですよ。むしろ、ドレスコードを無視するような人こそ、恥ずかしいとは思いませんか? 考えても見てください。ドレスコードがあるような店に着て『そんな服装はイヤだか着ない。私には関係ない』ってわめいている人がいたら、周りの客や店の者がどうおもうかを……」
「う……そう、ね……それは、確かに問題だわ」
 ヒメノはそう感じた。そんな無様な人間に自分がなりたくないと思ってしまう。
「ごめんなさい。ちょっと変わったドレスコードだったから……取り乱してしまったわ」
「いえいえ。いくら郷に入っては郷に従えと言っても、いきなり民族衣装を着ろと言われても困ってしまうのと同じですよ。大丈夫です」
 優しい笑顔でそう言われて、少しヒメノは安心する。それから従業員に向き直った。
「ごめんなさい。少し手間を取らせてしまって……ここに脱いだ服を入れればいいのね?」
「はい、左様でございます。お帰りになられるまでカウンターでお預かりいたしますので、帰れれば取りに来てくださいませ」
 そう頭を下げる従業員の言い回しに、ヒメノは若干引っかかりを覚えたが、何が引っかかるのかわからなかったため、最終的に流すことにした。
 早速服を脱いでその籠の中に入れていく。ほとんど誰にも晒したことのない、ヒメノの繊細な肌が晒された。ごくりと男と従業員が息を飲む。
「……い、いやぁ……これは中々素晴らしい方を連れてきましたな……水本様」
「……正直、僕もこの人を連れてこれて感激してるよ」
 小さな声で交わされた会話であったが、ヒメノの耳はその会話を捉えていた。普段気を使われることが多く、そんな風にこっそりと話をされることの多い彼女は、そういう内緒話を聞くことに長けていた。別に聞き耳を立てているわけではないのだが、聞こえてしまうのだ。
 やがてヒメノがすべての服を脱いでしまうと、彼女を連れてきた男――水本はますますその目を喜びに輝かせていた。
「……な、なに?」
 いくら決まっていることだと納得したとはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしいヒメノが、恥じらいながらそう聞くと、水本は朗らかな笑みを返した。
「いえ……さすがヒメノさんというか……見事すぎて言葉が出なくて」
「……っ。な、何言ってるのよっ。あなたも、さっさと脱いで、早く席に案内してもらいましょうよ!」
 あまりにまっすぐな言葉に、ヒメノはますます赤面して吠えた。慌てて水本が服を脱いでいく。
 彼が下着を脱いだとき、晒されたものをみたヒメノが小さく悲鳴をあげた。
「ちょ、ちょっと……それ……」
「あ、ああ。すいません。ヒメノさんのいい体を見てたら、我慢できなくて」
 照れくさそうにいう水本に、ヒメノの顔が真っ赤に染まる。
「ば、ばばバカじゃないの!?」
「あはは。すいません。……っていうか、その恥じらい方を見ると……もしかして男のこれを見るのは初めてですか?」
 ヒメノの心臓はどくりと大きな鼓動を奏でた。
「そっ、それはぁ……」
 声が裏返り、思わず目が泳ぐ。実際、ヒメノはそれを見るのはほとんど初めてだった。彼女の周りに集まってくるのは大抵が彼女の傍にいたという実績が欲しい男で、彼女自身をそこまで強く求めてくる男は少なかったのだ。そういう下心を持つ者がいなかったわけではないが、大抵それに至るまでの難題を答えられない程度の男ばかりだった。ヒメノが意図してそういう輩に対して難しい問題を与えるようにしていたこともある。
 それゆえに、ヒメノはまだ処女であり、男のそれを見る機械は一度もなかったのだ。
 知らないことが恥であるという認識を持っているヒメノは、男の持つそれを見たことがないということも大きな恥であると考えていた。そんな彼女を安心させるように、水本が彼女の肩に腕を回す。その肌と肌が直接触れる感覚に、ヒメノは心が縮こまる思いがした。
「だいじょーぶですよ、ヒメノさん。知らないことは恥じゃないです。知ろうとしないことが恥なんです。これは僕の親父がよく言っていた言葉でしてね……全知全能の存在出もない限り、知らないことがあるのは当然です。それを自覚した時、どうするか。そこで人の価値というものは決まるんですよ。違いますか?」
 水本の言い分に、ヒメノは少し救われた心地がした。
「……そうね。それは、そうだわ」
「と、いうわけで、今日はどんどん知らなかったことを知ってください。いっぱい教えちゃいますよ」
 ノリは軽薄であったが、水本の言葉はヒメノの心に届いた。少しヒメノの中で水本に対する印象が変わる。
「ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうわね」
 そんなヒメノの態度に、満足そうな笑みを返した水本は彼女を促して席へと向かう。
「まずは席に行ってゆっくり腰を落ち着けましょう。それからゆっくり色々と教えて――」
 そのときだった。
「……あれぇ? 神原せんぱいじゃないですかぁ」
 通りかかった席で、交わり合っていた女性が、ヒメノを見てそう声を上げたのだ。
 ヒメノはその彼女を見て、驚きに目を見開く。
「……あ、アキちゃん? こ、こんなところでなにをしてるの?」
 長い黒髪が印象的なアキは、その理知的な印象を持つ相貌をだらしなく笑み崩してヒメノの問いに答える。
「なにって、せっくすにきまってるじゃないですかぁ。とってもきもちよくって、もう、どろどろなんですよぉ。こんなきもちいいものが、あったなんてぇ……じんせいそんしてたきが……んぁっ」
 突如、アキはトロケるような声を上げた。
「おいこらテメー。何ペチャクチャ喋ってんだよ。もっと締め付けやがれ」
 彼女とつながっている男が、乱暴な口調でアキに向けて吐き捨てる。アキは相変わらずとろけた様子でそれに応じた。
「ごめんなさぁい……いまやりますぅ。……じゃあ、神原せんぱぁい、またねぇ」
 その言葉を最後に、アキはセックスに集中していった。淫乱な娼婦そのものの態度だったが、その容姿を見る限り、決してそう言った事に慣れているとは思えない女性だった。
 改めて席に向かいながら、水本はヒメノに尋ねる。
「……知り合いだった?」
 どこかショックを受けている様子のヒメノは、その水本の問いに対して正直に答える。
「はい……大学の、後輩で……とても、あの、まじめな……大和撫子という感じの、子で……あんな……ええと……その……」
 言いよどむヒメノに、水本は助け船を出してあげた。
「エッチじゃなかったって?」
 その単語を聞いたヒメノが赤面する。
「そ、そうなんです。あんな……トロケたような声で喋ってる、なんて……あんな……頭悪そうな……子じゃ……」
「んー。それはヒメノさんの認識が間違ってるんじゃないかな」
「ま、間違ってる?」
「うん。別に彼女がまじめじゃないとかいうつもりはないよ? ただ、彼女はきっとリラックスしてたんだよ」
 優しい笑顔で、水本はいう。
「いつもは気を張る必要があるのかもしれないけど、ここじゃそんなのする必要がない。隠す必要も、偽る必要もないんだ。すべてをさらけ出してーー許される場所なんだよ、ここはね」
 とてもいいことのように、水本はまとめた。その言葉を聞いて、ヒメノは少し体を硬くする。
「それは……わたし、も……それでいい、って、こと……?」
「もちろんだとも。ぜひリラックスして、普段出来ないこともいえないことも出せない自分も全部出せばいい。無理に賢そうな言い回しをしなくたっていいんだよ」
 出来ないと思うし、と水本は小さく呟く。それを耳聡くヒメノは拾った。
「出来ない?」
「あー、っと……ここはすごくリラックス出来る店だからね。リラックスさせてくれるといった方がいいのかな。だから、出来ない、ね」
「なるほど」
 ややこしい言い回しだったが、ヒメノはそれで納得した。
 ヒメノと水本はようやく席にたどり着いた。机とソファがおかれているだけのシンプルな行動だ。
 水本は先にソファに腰掛け、ヒメノに対して自分の膝の上を示した。
「ここに座るといいよ。っていうか、基本密着して座るのがここ流だし」
「そ、そうなの……?」
 ここの流儀がそうだと言われればヒメノに拒否する理由はない。確かに店内にいるほとんどの客が密着して座っているようだった。先ほどのアキのように深く繋がっている者もいるくらいだ。
 膝の上に座ることくらいは当たり前だと、ヒメノも思わざるを得なかった。
「じゃ、じゃあ……座るわね……重かったら言ってよ……?」
「大丈夫ですよ。ヒメノさん軽そうだし」
 余計な肉がなく、鍛えているわけでもなく、背も高い方ではないヒメノは確かに一般的な体重よりも軽かったが、それでもやはり人間として一人分の重さはある。
 恐る恐る水本の膝の上に座ったヒメノは、お尻から人の体温が伝わってくるという初めての経験にどうしたらいいのかわからなかった。ただ、不思議な感覚に戸惑うばかりだ。
「もうちょっと深く腰掛けてもいいですよ」
「え、えっと……こう? ……きゃっ! な、なにこれ?」
 水本に言われるまま、深く腰掛けようとしたヒメノは特別熱い感触をお尻に感じて思わず声を上げた。屹立した水本のものが触れたのだと気づけるほど、ヒメノは経験豊富ではなかった。
「大丈夫です。ちょっと僕のものに触れちゃっただけですから気にしないでください」
「そ、そうなの……? あの……それって……こんなに、熱いの……?」
「血が集中していますからね。これを受け入れると気持ちいいですよ?」
「受け……いれる……」
「セックスするってことです」
 その言葉を聞いて、ヒメノは息を呑む。先ほどアキがやっていたことだとはいえ、それを自分がやるということにはなぜか大きな抵抗を持っていたからだ。
「ええと……その……さすがに、それは……」
「イヤなんですか?」
 意外だ、という風に水本が首を傾ける。ヒメノは毅然とした態度で応じた。
「あ、当たり前じゃない」
「なんでです? 飲みながらセックスするなんて、普通じゃないですか」
「え……?」
「だってほら、みんな普通にやってるでしょ? やらない方が不自然ですよ?」
 そういって見渡す店の中では、確かに誰もがセックスをしていた。セックスをしていない者もいたが、その場合はより扇情的な格好で踊っていたり、ポーズを取っていたり、体を触り合っていったりしている。
 ヒメノは戸惑い、混乱する。そんな彼女の耳元で、水本は囁いた。
「そもそも……セックスなんて、食べることや眠ることと同列の、生物の三大欲求の一つじゃないですか。食べることや眠ることに抵抗を覚えますか?」
「……おぼえない」
「じゃあ、セックスすることについてだってそうでしょう? ほら、論理的じゃないですか。それとも、ヒメノさんは三大欲求の中でセックスだけは抵抗を覚えるような、非論理的なことを考えるその辺の一般人と同じようにバカなんですか?」
「ち、ちがうっ。バカじゃないっ」
 ぐるぐると、ヒメノの頭の中で様々な葛藤が巡っていたが、その水本の言葉をヒメノは咄嗟に否定していた。
 それを受け、水本が笑みを浮かべる。
「じゃあ、俺とやるのも、問題ないですよね?」
「な……っ、ないっ。問題ないっ」
「それじゃあお言葉に甘えて」
 ヒメノの答えを確認した水本は、ヒメノを背後から抱きしめる。その手の先は、彼女の乳房を捉えていた。
「ひっ……むぐっ」
 本能に従って声を上げそうになったヒメノの唇を、水本は素早く自らの唇で塞ぐ。
 しばしヒメノの唇を堪能した水本は、彼女が叫ばないようになったことを確認してからそっと離れる。
「……ダメですよ、こういうのは静かにやるものでしょう?」
「あぅっ、ごめ……っ、あっ」
 水本の手がヒメノの乳房と秘部を刺激し、快感にその体を震えさせる。
 ヒメノのそこはすでに十分なくらいに濡れていた。
「さすがはヒメノさん……まだぜんぜんイジってないのにこの濡れ具合はすごいです……こんなところも優れていらっしゃるんですね」
 優れている、という言葉はヒメノにとって最高の褒め言葉の一つである。少しその表情が和らいだ。
「そ、そう……かしら……?」
「ええ。エロくて素敵です」
 これくらい濡れていたらたぶん大丈夫ですね、と水本はヒメノを促す。
「ヒメノさん、自分でいれてくれますか?」
「いれ、る……?」
「僕のをあなたのここに」
 水本がそういいながらヒメノの秘部に触れる。ヒメノは一瞬体を硬くした。
「あ、え……えっと……うあ……」
「ダメですか? ヒメノさんが僕をここで受け入れてくれたら、僕はとても嬉しいんですけど……」
 秘部に触れながら言われたヒメノは、困惑が強く、まともに動けそうにない。それを見越してか、水本が重ねて口を開く。
「ヒメノさんなら、僕を気持ちよくさせることなんて簡単ですよね。すごく優秀な方なんですから……」
「そ、それは……もち、ろんよ……」
 誘導されているのではないかという意識は微妙にあった。しかしそれは彼女の行動を縛るにはあまりにも小さな意識でしかなく、ヒメノ本人は彼を満足させてあげなければならないという気持ちになっていた。
「じゃあ、ヒメノさん、こちらを向いてください」
 真正面から裸の男と向き合うことになったヒメノは、恥ずかしさで死ねそうだった。しかし、セックスなどという当たり前のことで恥ずかしがるなんて論理的じゃないと、ヒメノはその羞恥心を心の奥底に押し隠す。もっとも、隠せているとはとてもいえなかったが。顔は赤いし、指先は震えているし、体全体が若干硬い。それで気づいてはいけないと言う方が無茶だ。
「あー、もう。かわいいな」
「え?」
「ああ、ごめんなさい。ついちょっと本音が」
 いけしゃあしゃあと言ってのけた水本は、ヒメノのあそこにきっちり狙いを定めて、ほんの少しだけ侵入する。びくびくと小動物のように体を震わせるヒメノのことを可愛いと思いつつ、水本はそこで自分から動くのをやめてしまった。
「ヒメノさん。それじゃあ、あとは好きにお願いします」
「え?」
「奥まで受け入れてくれるなら、あなた自身の意志でしていただきたいので……そのまま腰を落としてしまえば、それだけで奥まで受け入れられると思いますので」
 自分で動けと言われ、ヒメノは正直困った。なにせ彼女は実践を一度もやったことがない。ただ腰を落とせばいいといっても、それが困難だった。
 とにかくここまで来たらやるしかない。ヒメノはそう考え、その腰をゆっくりと落としていく。途中までは順調だった。しかし、急に強い抵抗に合い、ヒメノはそこから進むことが出来なくなる。性格には少し力を入れればさらに奥に進んでくることはわかるのだが、だからこそそれが最後の防波堤になって止まっていた。
 それを受け、水本がヒメノの腕を軽く引っ張る。
「ほら、大丈夫ですよ」
「あ、っ、まっ」
 腕を引かれたヒメノは大きく体のバランスを崩し――

 水本のものを、体の奥底まで受け入れることになった。

 その瞬間、ヒメノの体を駆けめぐったのは、処女喪失の痛みと、それに付随して吹き出した快感、そして自分の体の奥まで男の物によって貫かれた衝撃だった。
「ふあっ――あああああああああっ!!」
 それはヒメノが想像していたよりもずっと強い痛みと快感と衝撃で。
 心の中に構えていたヒメノの防壁が一瞬で崩れ去るくらいのものだった。
「あっ、ああ、あああっ、あうううううっ」
「ぷっ、ははっ! ヒメノさん、何言ってんだかわかんないですよ! そんなにこれは気持ちよかったですか!」
 ぐい、とヒメノの奥を水本が刺激する。途端にヒメノの脳裏に星が瞬いた。
「ああああっ、うごか、っ、ないでぇ……きもちっ、いいからぁ……!」
 脳がとろけてしまったかのように、ヒメノの思考は散り散りに裂かれてしまった。何を考えているのかも自覚出来ず、ただ乱れる。そのだらしなく崩れた表情は、どうしようもなく性的に乱れたバカっぽいものだった。
 インテリで頭の良さをウリにしていたはずの才女の崩壊に、水本は笑みを浮かべる。
「はあ。全く……やっとですか……案外時間がかかりましたね」
 楽しげに笑いながらヒメノを突き上げ続ける水本に、近くのテーブルに座っていた常連らしき男が声をかける。
「やっとおちたのかい? 時間がかかったねえ」
 その常連は常連で別の女達を侍らせていた。複数人の女性を侍らせているが、どの女性も本来なら決して乱交になど参加しないであろう堅物だ。そんな彼女たちはいつもの厳しい表情を浮かべるでもなく、ただ常連によって性器をイジられたり、挿入されている女は器用な姿勢で突き上げられたり、おもちゃを入れられてスイッチ一つでなぶられたりと――とにかく好き勝手に楽しんでいる。
「ええ。ほんと、自意識だけは高かったみたいで……まあ、実際のところ、本当に相当優秀な人でしたからね。このアプリを使ってここまで正気を維持されたのは初めてでしたよ」
 そういって水本はスマートフォンをちらつかせる。そのスマートフォンには『頭の良さを変更することが出来る』アプリが入っており、それを使うと対象者は気づかないままにその頭脳の働きを低下させる。それは計算などといった能力的な頭の良さの他に、常識に対する把握力や論理的思考力など、様々な分野をそれぞれイジることが出来るのだ。
 そのスペックを直接イジられておきながら、体の奥まで貫かれるまでそれなりの態度と外面を保っていたヒメノは、伊達に昔から優秀であったわけではないらしかったが、その抵抗も空しく、今や快感を求めて腰を振るバカな女に堕ちていた。
 スマートフォンを机の上に置きながら、水本は一つため息を吐く。
「にしても……『頭の良さをイジレるアプリ』ってそのまんまですよね。なんか格好いい名前付けたりしないんでしょうか?」
「しょうがないだろ。そうとしかいえないアプリなんだから……記憶や知識をすり替えているわけじゃないし、絶対命令を刻むような洗脳アプリでもないし……第一、別にこれといって名前を呼ぶ機会があるわけでもなし、いいんじゃないか? マスターが言ってたじゃないか。ほんとは格好いい名前を付けたかったけど思いつかなかったって」
 そんなくだらない話を、セックスしながら二人が交わしていると、そこに一人の男がやってきた。先ほどヒメノに話しかけたアキと交わっていた男だ。否――交わっている男だ。
 男はアキの体を持ち上げ、駅弁スタイルでその場にやってきていた。
「よう、さっきはどうも。ヒメノとやらはもう堕ちたんですかい?」
 荒っぽい口調で話しかけてきた男に、水本は笑顔で応じる。
「ご覧の通りですよ。ほら、ヒメノさん。後輩のアキちゃんがヒメノさんの痴態を見に来てくださいましたよ?」
 そう水本が茶化すと、ヒメノは快感に悶えながら声をあげた。
「あきちゃ、みちゃだめええええ、こんな……わたし……みたらだめえええええっっ」
「はふ、あぅ、せんぱいぃ……あたし……もぅ……っ」
 駅弁状態では女の方から動きにくいのだが、それでもアキは体をくねらせて自分の膣に対する刺激を強めようとする。彼女を連れてきた男は楽しげだった。
「ははっ、ずいぶん締め付けが強くなったじゃねぇかこのやろー。このまま乱交パーティーになだれ込む……ってのはどうだい?」
「いいですねえ! やりましょう! アキちゃんも純和風って感じで可愛いですし、ちょっと味見させてください!」
「オッケー。ちいとガバマンになっちゃってるかもしれねえが……」
「それもまたよし、ですよ」
「なるほどな」
 女性を喘がせながら愉快げに笑う二人。そこに複数人を侍らせていた常連も参戦する。
「私も混ぜて欲しい! こいつらそれぞれの特徴を使って遊ぶのも楽しいよ!」
「よーし、じゃあ今夜は朝までやりまくろうぜい!」
 バーの営業は明け方まで続いていた。
 その後、朝方になってヒメノは解放されることになるのだが――

 頭の良さを戻してもらえたかどうかは、不明である。
 
 
 
 
『アホリケーション』 終
 
 
 
 

Comment

No.1225 / 名無しさん [#-] No Title

いい鬼畜ぶり

2013-07/08 07:14 (Mon)

No.1227 / 七篠権兵衛 [#-] No Title

馬鹿落ちというと人格崩壊レベルのものが多いですが、これはこれで好きです
大抵の場合公衆の面前だったりしますね

僕はそういうの苦手なのでこれよりもうちょっぴり酷いくらいが好みです

2013-07/08 20:24 (Mon)

No.1228 / 光ノ影 [#-] Re: No Title

> いい鬼畜ぶり
お褒め頂き光栄です。
マイルドすぎたかなー、とか思ってましたが丁度良かったようでなによりです。

2013-07/08 23:42 (Mon)

No.1229 / Torainu [#CNtCm3fU] No Title

執筆お疲れ様です

「馬鹿堕ち」を目にして、思考が子供レベルにまで落ちてしまうものを想像していましたが、いい意味で予想を裏切られました(笑)
ジワジワと侵されていく、というのはいいですね
また、適度なところで止めてあるのは上手いと思いました

2013-07/08 23:43 (Mon) 編集

No.1231 / 光ノ影 [#-] Re: No Title

七篠権兵衛さん、コメントありがとうございます!

> 馬鹿落ちというと~
今回はなるべく元の人格を維持しつつ、知能だけを下げるように意識して書きました。
……きちんと表現できていたかは別にして……(汗)

> 大抵の場合公衆の面前だったりしますね
ですねえ。本来優秀な人だからこそ、そういう公衆の面前で無様を晒すことにカタルシスを感じるのかもしれません。そういう意味では私のは皆わかっている人ばかりの中で落とされるのでマイルドかもしれませんね。

> 僕はそういうの苦手なので~
私も実はそんなに得意ではないんですよね……特にそういう系統は。だからこそこんなマイルドな感じの仕上がりになったわけですし。
個人的にはもうちょっと私情を挟まないようにしないといけないのかなぁ……と思ったり。
精進する道は果てしなく長いです。

それでは、どうもありがとうございました!

2013-07/08 23:49 (Mon)

No.1232 / 光ノ影 [#-] Re: No Title

Torainuさん、いつもありがとうございます!

> 「馬鹿堕ち」を目にして~
一応リクエスト内容に「幼児退行とは違う」とあったので、そうならないように注意して書きました。
上手く書けたかどうかはちょっと自信がないのですが……(汗)

> ジワジワと~
リクエスト内容的には一気に落としてしまっても良かったのかな?とも思いましたが、やはり徐々に堕ちていく感がいいかなと思いまして。
上手く書けたどうかは(略

> また、適度なところで~
余韻を感じさせるような作品を書けるように、私はなりたい。
上手く(略

まだまだ精進します。
それでは、どうもありがとうございました!

2013-07/08 23:52 (Mon)

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