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『あなたの望み、叶えます』 ~天使空間~ 第二章

『あなたの望み、叶えます』 ~天使空間~ 第二章です。
今回の話にはMC・憑依・常識変換などの要素が含まれます。

それでは、続きからどうぞ。
 
 
 
『あなたの望み、叶えます』 ~天使空間~ 第二章
 


 俺は大学から戻ると、本来の住居であるマンションではなく、隣の一軒家に入った。
 本来そこは俺の住居ではなく、家主と知り合いですらないのだが、堂々と真正面から上がり込んだ。なぜなら、ここはすでに名実ともに俺のものになっているからだ。誰に憚ることもなく、誰に咎められることもない。俺が望めば超高層ビルの最上階だって手に出来るのだが、いまはまだこの家で十分だった。
 家の玄関に俺が近づくと、家の中からスリッパの鳴る音がして、中から扉が開かれた。
「おかえりなさいませ! ご主人様!」
 満面の笑みと共に出迎えてくれたのは、この家の本来の住民であるはずの綾歌だ。オーダーメイドの給仕服……俗にいうメイド服を身に付けた綾香は元々の素材も相成って物凄く可愛かった。そんな可愛い子が出迎えてくれるという喜びに内心顔を緩ませながら、あくまでも外見は冷静を装って挨拶に応じる。
「ああ、ただいま」
 手にしていた鞄を差し出すと、綾歌は奉仕できることが嬉しいのだと傍から見てもわかるくらいに、満面の笑顔で鞄を受け取った。そういう風に感じるようにしているとはいえ、この笑顔は見ていて気持ちいい。
 俺は玄関で靴を脱ぎ、家に上がる。
「今日は暑いな」
「そうですね。今日は初夏の気温だそうですよ」
「マジか……」
「クーラーをお付けしましょうか?」
 そう言われて俺は少し考える。
「いや……まだいい」
 別に電気代なんて心配する必要なんてないし、天使の力さえある俺にしてみれば地球温暖化さえ心配する必要がないが、すぐにクーラーに頼るのはどうかと思ったのでやめておいた。なにより、こういう多少不愉快な暑さも、四季の移ろいだと思えば楽しめる。
 とはいえ、それとは別に喉は乾くので、俺は居間のソファに腰を降ろした後、綾歌に命じる。
「おい、綾歌。鞄を置いてきたら飲み物を持ってきてくれ。……あ。あと、外から例の物を」
「承知しました。少々お待ち下さい」
 沢山の指示を出された綾歌は、少し急ぎ足で動き始めた。パタパタとまたスリッパが鳴る。
 本来のメイドであるなら、その足音やら所作やらは減点対象なのだろうが、別に俺は綾歌に完璧なメイドの所作を求めているわけではないので御咎めは無しにしておいた。そもそも極普通の学生だった綾歌にそこまで求める方が酷というものだ。
 俺はソファに深く腰掛け、サイドボードに積んでおいた適当な雑誌を手に取ってめくりながら、穏やかな日常を満喫する。

 先日、天使の力を手に入れた俺は、偶然に近い形で上がり込んだこの家を、正式に自分の天国とすることにした。
 そのために、邪魔な綾歌の父親と母親からこの家と綾歌の記憶を消した上で追い出した。これにより、この家と綾歌を俺はいつでも自由にすることが出来るようになったわけだ。
 ちなみにその二人に関して、いまどこで何をしているのか俺は知らない。母親の方は本当にあの綾歌の母親なのか、というくらいに……なんというか造形がよろしくなく、父親の方は、まあ、まだマシな顔つきをしていたが俺は男に興味はないので、あまり関心を払わなかったからだ。別に仕事を失わせたわけではないし、貯金とかを奪い取ったわけでもないので、何とかやっているんじゃないだろうか。興味のない相手についてはどうでもいいか。
 あと、後のち面倒になりそうな綾歌の親戚などについては、天使に願って『綾歌のことを忘れる』ということにしておいた。両親に関しては手をかけられるすぐ近くにいたからともかく、親戚までいちいち洗脳していくのは面倒だったからだ。両親も含めて全部天使に願っても良かったのだが、それだと家と綾歌を手に入れたという実感を得にくいと思ったから、あえて二人には俺が直接手を下したわけだ。その結果は上々で、俺はこの家の支配者として堂々と君臨することが出来ている。
 そして、綾歌についてはある意味破格の扱いをしている。
 彼女には一日中奴隷生活を送らせても良かったんだが、それだと教養が身につかないし、俺がいない間は無駄になるし、なにより、せっかく綾歌が元々持っていた『有名な進学校に通っている』というステータスを無くすのも勿体なかったので、今までどおり学校には通わせている。学校に通わせておけば、ゆくゆくはその学校を利用することもできるかもしれないしな。容姿端麗で性格も良く、笑顔が魅力的な綾歌は第一の奴隷として実によく俺に尽くしてくれていた。
 また、この家には俺の天国にするために、天使に願っていくつか特殊な防壁を張り巡らせておいた。
 一つ目の防壁は、『事件や事故に巻き込まれない』というもの。
 二つ目の防壁は、『ここで起きていることはどんなに異常なことでも周囲に受け入れられる』というもの。
 三つ目の防壁は、『この家の前を通りかかった若い女性は、設置されているデジカメで自分の写真を撮らなければならない』というものだ。
 この中で、前の二つは余計なことは気にせずにこの家の生活を楽しむためのもので、最後の三つ目は新たな奴隷を確保するためのものだった。
 まず、この家の前を通りかかった若い女性は机の上に置いてある名簿に時間、名前、年齢、住所を書き、次に三脚に設置されているデジカメのタイマー機能を利用して自分の写真を撮る。もちろん、撮るのはただの写真ではない。
 一枚目は普通に全身と上半身を写す。次は下着姿になって同じように全身と上半身。
 これだけでもおかしいが、最後には全裸になっての写真撮影となるのだ。全裸になって全身像、上半身、胸部のアップ、秘部のアップを撮らなければならない。
 実際に何度か撮影している最中の女を観察していたが……他にも通行人がいる中、白昼の路上で下着姿になったり裸になったりして淡々と撮影している様子は、異常過ぎて興奮した。
 もちろん周りは天使の力でそれを自然なものと捉えているから騒ぎになることは全くない。だが、それが異常なことだとわかっている俺にとってはもう、なんというか色々と溜まらなかった。
 つい先日までのつまらない日常が嘘のように、俺は異常なる日常を謳歌していた。

 ソファに腰掛けて暫くすると、綾歌が戻って来た。
「ご主人様。カメラと名簿と、お飲物をお持ちしました」
「ん、サンキュ。休んでていいぞ」
 俺がそう許可を出すと、綾歌は俺に一礼して自分の部屋に戻って行った。バイトもしたことがなかったらしい綾歌は最初そういう所作がぎこちなかったが、いまではだいぶスムーズに出来るようになっている。暇な時はそういうものの練習をしておけと言ったからかもしれない。どこまで効果があるのかわからなかったが、案外上手く行っているようだ。ちなみに性的なことに関しては、不慣れな彼女に俺が自ら手取り足とり教えてやる、という楽しみを持続させるため、勉強や練習をすることは命じていない。この手法は案外当たりで、俺とやる中で段々上手くなって行く綾歌の様子が愛しく感じられた。下手に天使に願って一瞬で技術や知識を習得させなくて良かった。やはり長期的に楽しむことを考えるなら、ある程度の苦労や努力は必要なのだと痛感したものだ。
 まあ、それはさておき。
 綾歌が持ってきた飲み物を口にしながら、名簿を膝の上に広げつつ、カメラを起動させてデータの確認を始めた。
「さて、と……今日はどんな女が通ったかな?」
 このカメラは相当大きな容量を持つから、容量が一杯になって撮れなくなる心配はまずない。仮に撮れなかったところで、天使に願えばちゃんとその人物の写真も得られるだろうし。
 一番最初から順番に見て行こうとまずは全体の数を確認する。
「四十八枚か……ふーん……まあ、今日は多い方だな」
 名簿を見ると今日の日付は六人。一度撮影した奴は二度目はしないでいいことにしているから、まあ多い方だった。
 初日は三十人近くあったのだが、それ以降は二人か三人が平均的な数だった。
 女性の年代も絞っているし、この家の前はそんなに大きな通りじゃない。いずれはどこか別のところでデータ集めをしないといけないだろう。そう考えると、このデータ収集方法はいささか面倒かもしれない。だがまあ、その時になったらどこでするか考えよう。
 とりあえず、今日の分を見てみることにした。
(これまではあまり好みの奴がいなくてがっかりしたからな……今日こそはいい奴がいて欲しいもんだけど……)
 一枚目の写真を表示させると、いつも通り普通の姿の女性が画面に映る。撮られた順に進めていくと、その女性が下着姿になり、全裸になる。女性の下着姿も裸も、もう何度も見ているが、その背後に日常の光景が広がっているこの写真は妙に興奮するものだった。
 時には、道行くおばあさんやら小学生やらが写っているのもあり、異常な光景が広がっているのに全く気付いていない様子の彼らと、異常な行動をしている被写体の彼女の様子を見比べるとそのギャップが凄かった。
 シチュエーションは楽しかったが、しかし肝心の素材が良くなければ喜びも半減だ。偶然に頼る収集方法だから仕方ないのだが。
「うーん……中々いいのがいないなー」
 ちょっと残念な気持ちでカメラを操作していると、あっという間に最後の女性になった。
 そして、画面に映し出されたその女性の姿に、俺は思わず快哉をあげる。
「おっ! これは……っ!」
 そこに映っていたのは、秘書のような格好をした知的な女性だった。
 鋭い瞳や知的な眼鏡がその印象を一層際立たせている。さらに身に纏う女性用のスーツが激烈に似合っていた。綾歌の瑞々しい若さとはまた違う、磨き抜かれた熟した果実という表現が合う美麗な女性だった。化粧はしているのだろうが、それが派手ではなく、ナチュラルメイクという感じで、非常に俺の好みにも合っていた。スーツを着ていてもわかる大人の色香が凄かった。もし仮にこんな女性に色気を持って迫られたらあっという間に陥落してしまうだろう。メガネやスーツは真面目さを感じるアイテムのはずだが、それすらも何だか女性の武器の一つとしてしまうほどの滲みでる色気に、俺は思わず生唾を飲み込んだ。
「……いいな。この顔といい、雰囲気といい。俺が欲しかった人材じゃないか」
 おそらくこの辺りに住んでいる人ではないだろう。
 外回りか何かで偶然この道を通りかかったのだろうが……運の悪い人だ。いや、逆にいいのかもしれないが。
 俺が名簿を調べると、どうやらその知的な女性は花座音芹奈さんというらしい。俺より年上で、実年齢は二十五歳だそうだが少し信じられない。二十歳と言っても通用しそうなほど若々しいかったからだ。だが、この名簿に虚偽の内容を書くことは出来ないはずだし、なにより歳を多くサバを読む必要があるわけがない。
 名簿に書かれている住所を見ると、やはりこの辺りの住民ではなかった。少し離れた都会の住所が示されている。
「ふーん……まだ独身なのかな?」
 まあ仮に結婚していたとしても綾歌のように存在を忘れさせれば問題ないのだが。
 夜にでも、幽体離脱して行ってみるか。
 デジカメを操作して、下着姿を見てみる。
「げっ……黒い下着かよ……えろいな……」
 肌が白いから対比が際立ち、すごくエロい。周りの光景は日常のものだから余計だった。
 さらに次の写真になると真っ裸で立っている姿になる。知的な雰囲気も、こうなればただのエロさを増長させる一要素でしかない。
「結構、淫毛が濃いな……しっかし、いい胸してんなぁ」
 エロ親父みたいなセリフを吐きつつ、俺は股間のものがそそり立つのを感じていた。
 裸の身体を見ただけでこれだけ身体が反応しているということは当たりのようだ。
「くっくっく……今日があんたの優秀な秘書としての最後の日となるってわけだ……」
 本当に秘書なのかどうかは知らなかったが別に構うまい。
 勝手なイメージだが、それでこそ楽しい。
 さて、このそそり立ったものを静めないとな。カメラと名簿をサイドボードの上に置く。
「おい! 綾歌! ちょっと来い!」
 俺が二階に向かって叫ぶと、パタパタと可愛らしい足音が慌ててこの部屋に近づいてきた。
 メイド服の綾歌は、俺の前までくると礼儀正しくお辞儀する。
「なんでしょうか、ご主人様?」
 相変わらず綾歌はいい笑顔を浮かべている。この笑顔が綾歌の一番の魅力だろう。そんな綾歌の極上スマイルを何度でも見れる俺は幸せだ。そして――そんな穢れなき笑顔に対して容赦なく命令を下せるこの立場が最高だ。
 俺は、綾歌に向かって、ズボンを押し上げるものを指し示す。
「静めろ。やり方は前に教えただろう?」
「あ……はい。わかりました」
 奴隷のような役割を当たれている綾歌にも、いまからすることに対する恥じらいの感情は残っているらしく、頬を可愛らしく染めながらこちらに近づいてきた。
 ソファに座る俺の前に跪いた綾歌は、その華奢な腕と、細い指を伸ばしてズボンのチャックを降ろし、俺のものを中から取り出す。
 そしてそそりたつそれを、その小さな口に含んだ。
 いわゆるフェラチオ。数日前までは何も知らなかった綾歌だが、いまではそれをすることで俺が興奮した時に静めるように指示している。
 もちろん、先日まで処女だった綾歌のフェラが上手いはずもないが、そんな女の子に対してその行為を強制しているという状況に俺は興奮する。
 たどたどしいながらも舌が良く動いた。
「ぐっ……いいぞ……出るっ」
 それが十分な刺激になったため、俺は割とすぐに綾歌の口内でイってしまった。
「うっ……げほっ、けほっ」
 喉の奥に精子をぶちまけられた綾歌は咳き込み、せっかく注いでやった精液を少し床に垂らしてしまう。もう何度かやっていることではあるんだが、まだまだ慣れるには程遠いようだ。
 別に怒るようなことでもないのだが、それを見た俺はあえて綾歌を睨みつけた。
「おい、綾歌。もったいないな。垂らすんじゃねえよ」
「も、申し訳ありません!」
 慌てて頭を下げる綾歌。せっかく丁度いい口実が出来たんだ。これを利用しない手はない。
「罰だ。服を脱げ」
「は、はい」
 何をされるのかわからない綾歌は、恐怖に身体を震わせながらも服を脱ぎ始める。折檻を恐れるという気持ちはあるだろうし、裸を晒すことに対する羞恥心もあるだろう。だが、俺の命令に背くという考えは綾歌の中にはない。だから服を脱ぐこと自体には手間取ることなく、あっという間に全裸になった。すらりとした裸身はボリュームという点でいえば多少物足りなくはあるが、均整の取れている体つきのため、エロさに遜色はない。
 そんな性的にも魅力的な身体を晒した綾歌に向けて、命じる。
「床に零した分を舐めて取れ」
「……はい」
 大人しく綾歌は膝をつき、手をついて顔を床に近づけて、精液が落ちた床を舐め始めた。
 人間に対するにしては最高レベルに屈辱的な行為を綾歌に強要している事実に俺は興奮する。土下座の格好にも似たその体勢は必然的にお尻を突き出す格好になり、綾歌の動きに合わせて張りの良さそうな小尻が揺れる。
 俺は履いていた靴下を脱いだ。
「くくく……おい、綾歌。こっちもだ」
 そう言って、俺は素足を綾歌の顔の前に差し出した。
「はい」
 命令に綾歌は素直に応じ、足の指を舐め始める。家に帰ってから洗ったわけでもないから結構な臭いがするだろうが、文句ひとつ言わずに舐め続ける。
(思った以上に気持ちいいな……これは……)
 ただ足の指を舐めさせているだけなのだが、想像したいたよりずっと気持ちが良かった。これだけ可愛い綾歌にそんなことをさせているという優越感からくるものなのか、足の指先にもある程度快感を感じる神経があるのか……それはわからないが。
「……よし、もういいぞ。口をゆすいでこい」
 俺はもう片方の足も舐めさせたあと、綾歌に口をゆすぐように指示を出す。いくら『敬愛するご主人様』の足とはいえ、やはり汚いという意識はあったのか、その指示を出した時、綾歌は少し安堵の表情を浮かべていた。別に綾歌のことを慮って言っているわけではないんだけどな。
「はい、わかりました。……あの、服は……?」
 立ちあがった綾歌は少し恥ずかしそうに身を捩りつつ、手で胸や股間を隠しながら聴いて来た。着ていいかどうかを尋ねているのだろう。
 俺は少しだけ唇の端を歪めながら綾歌に応える。
「まだダメだ。さっさと行け」
「はい……」
 恥ずかしそうに隠しながらも綾歌は大人しく俺の指示に従って洗面所に向かう。
 洗面所に向かった綾歌の後を、俺は霊体になって追いかけた。ちなみに、霊体が抜け出した後の体は、あれからさらに設定を付け加えて、『日常通りの動きをする』か『動かないか』のどちらか選べるようにしておいた。この家にいる以上、事故にも事件にも巻き込まれないから身体が負傷するといった心配は無用だし、勝手に動かれると困るときもある。いまは特に日常通りの動きをさせる必要もないし、勝手に動いて欲しくなかったため、動かないようにしてある。
 裸の尻が歩くたびに可愛らしく揺れる様は、何度眺めてもいいものだ。スリッパも脱いでいるため、素足がフローリングを行くぺたぺたとした足音を響かせながら綾歌は洗面所に辿り着いた。
 洗面所でうがいをし、口の中を綺麗にしたところを見計らって、綾歌に憑依する。霊体の視界が綾歌の視界に重なる。
「さて、と…………ん、喉の奥にまだ精液の味が残ってやがるな……ちっ、もう少し後にしとけばよかったか」
 一昨日、綾歌の口の中に射精したあと、男の体では回復まで時間がかかるため、もっと楽しもうとすぐに綾歌の体に乗り移ったことがあった。その時、口の中の酷い味に悲鳴をあげそうになったものだ。精液を呑むのが好きだという女性もいるようだが、俺には無理だった。というか俺にしてみれば自分で出したものを自分で味わうことになるわけで、気分がいいものであない。
 だから、今回はうがいをさせてから乗り移ったのだが、どうやらまだ早かったようだ。
「……まあいいか。この程度なら我慢できるし」
 とりあえず俺は綾歌の――いまは自分自身の物となった胸を掴んだ。この数日をかけてしっかり性感帯として開発した胸は、掴むで強い快感を頭に響かせた。しばらく揉んでいるとそれに反応して乳首が立ってくる。その乳首を思いっきり摘むようにして押し潰す。微弱な電気でも流されたように肩が跳ねた。
「ひっ……!」
 痛みにも似たこの激しい感覚。同じ物が男の身体にもついているが、ここまでの快感はそうは得られない。
 これだから女の体は止められないのだ。
 俺は下の方にも手を伸ばした。十分感じたと思っていたが、まだしっかり濡れているとはいえない状態だ。
「しょうがねえ……」
 家のどこでもその気になったときにやれるように、いたるところにローションはおいてある。
 洗面所にもあるそれを手にとって、適当な量を股間に塗りたくった。どろり、とした感触に股間が包まれ、一気にその気分は高まる。
「ふっ……ふ……んあっ…………!」
 わざとらしい喘ぎ声をあげながら弄っていると、もうすっかり気分はエロモードだ。
 股間もローションに混じって別の粘着質な液体が分泌され、びちゃびちゃになっている。
 そしていよいよ気分が最高に高まり、頭が真っ白になりかけて――
「ごめんくださーい」
 玄関の方から声が響いた。
 思わずぴたり、と動きを止めてしまったが、響いた声が聞き覚えのある人間のものであったため、気にせずまた動き出す。
(ちっ、せっかくもうちょっとでイけてたのに……)
 大股を開いて弄っていると、廊下をぱたぱたと歩いてくる音がした。
「ご主人様? お嬢様? ここにおられ――」
 洗面所のドアのところから顔を覗かせ、こちらを見詰めてきたのは、三十代後半の女性。この家の掃除などを担当する家政婦だ。この家を手に入れた後、家の維持が面倒なので雇った人員だった。三十代後半でも、熟女とかならよかったんだが……『太る』という別のベクトルで熟しているため、体に興味はない。
 こいつの役割は家事と、もう一つ。
「あらあら。こんな時間からはしたないですよ、お嬢様」
 俺の痴態を見た家政婦だが、にこにことした笑顔を浮かべながらそんな風に言った。
 この家ではどんなことがあろうと、それを異常な行いだとは認識できない。だから、思いっきり目の前でオナニーをしていても、いまのような反応だ。
 この家政婦の性的役割は視ること――つまりは観客だった。
 実際、セックスでもオナニーでも、観客がいるのといないのとでは感じ方が違ってきたりするのだから面白い。
「はあ……はあ…………ちょうどいいわ、家政婦さん。私のオナニーを見ていなさい」
「はいはい」
 俺と綾歌の命令はこの家政婦にとって絶対だ。
 命令に大人しく従った家政婦は、俺のすぐ目の前にしゃがみ込み、こちらの股間をじっと見つめてきた。
 視線をあそこに感じると、奥から熱い物が出てくるような感覚が生じる。
 左手で胸を揉み、右手であそこを弄って、目の前の家政婦にかかるかというくらいに液体を飛び散らせる。
 みっともなく舌を出し、好き勝手に涎を垂らしながら、俺はイった。
 限界近くまでのけぞり、家政婦にあそこを突き出すような形で絶頂の快感を貪る。
「はっ……はっ……はっ……」
 呼吸を整えるために荒い呼吸を繰り返していると、オナニーが終わったとみた家政婦が立ち上がる。そして俺の立っている場所の周りの床を見渡した。その辺りの床は垂れたローションやら愛液やら、垂れ流していた涎やらが転々と落ちている。
「あらあら。床が汚れてしまいましたね。すぐお掃除いたします」
「ああ、綺麗にしておけ……よ……」
 まだイき足りない気もしたが、今日の夜には新しい奴隷候補の元にいかなければならない。体の疲労は体を取り換えれば感じなくてすむが、精神の疲労はそうはいかないのだ。
 ひとまず快感を貪るのはこの程度でやめておくことにして、俺は綾歌の中から抜け出した。
 俺が抜け出た後、綾歌は一瞬自分が何をしていたのかわからなくなっていたようだが、すぐに洗面所を出ていく。記憶が飛んでいることに疑問になど思えない。そういう風に洗脳しているから当然の動きだ。
(しかし……夜、か)
 考えてみれば、夜にあの彼女の家に行っても、単に部屋の中にいるだけで大した面白みがなさそうだな。
 それに、あのスーツ姿を見て惚れたのは仕事が出来そうな点だ。実際に働いているところを見る方が俺の目的には合っていると言える。
『よし、いまから行くとするか!』
 そう決意したものの、俺は問題があることに気付く。
『あ……そういえば、あの名簿に書くようにしたのって自宅の住所だから……会社とか職業とか、昼の間にいそうなところがわからねえじゃんか』
 うかつだった。もっと詳しく書きこむように設定しておけばよかった。せめて職業くらいは書かせておくべきだっただろう。
 霊体のままの俺はふわふわと漂いつつ考え込み、今後の動きを決める。仕方ない。
『天使! ちょっと出て来てくれ、天使!』
 天井の方に向かって、そう呼びかける。
 天使を呼ぶ場合、別に天井の方を向く必要はないんだが、なんとなくそうしてしまうのだ。
 呼びかけて暫くして、天井ではなく、俺のすぐ眼の前の空間が光って、そこに天使が現れた。これが情緒を理解した天使であれば、天から降りてくる演出くらいするだろうに、この天使はそういう辺りの配慮が足りない愚直な天使だった。別にそのことに不満があるわけじゃないんだが。
「なんでしょうか、依頼主様?」
 相変わらず人間らしい感情は滲ませない天使はその澄んだ瞳を俺に向ける。そんな純粋な目に見つめられ、俺は思わず仰け反ってしまう。
『悪いが……えーと、ちょっとこっちに来てくれ』
 名簿がないと上手く説明できない。
 居間に移動する俺に続いて、天使がついてくる。
 サイドボードに置いてある名簿を指さす。
『ほら、この名簿の中に花座音芹奈って女がいるだろ? こいつがいまいる場所とかわかるか? 知りたいんだ』
「所属している会社で事務の仕事を行っているようです」
 名簿を開くこともなく、即座に答える天使。この程度のことを知るのは、天使にとっては造作もないことなのだろう。
『ふーん、なんていう会社?』
 なんとなく気になって訊くと、驚きの答えが返ってきた。
「○○株式会社の事務員です」
『へえ? あの超有名企業の……そりゃすげえな』
 予想した社長の秘書ではないようで、それは少し残念だ。社長もこんな秘書がいたらやる気も出るだろうに。
『まあいい。せっかくの逸材だ……使ってないなら俺がもらうぜ、社長さん』
 俺は悪役っぽく笑ってから、天使に向かって願う。
『天使。俺をこいつの元へ瞬間移動させてくれ。もちろんこの霊体のままな。戻りたくなったらまた呼ぶ』
「了承しました――いってらっしゃいませ」
 天使が静かに一礼する。

 そして――瞬く間に、視界が変わった。
 
 
 
 
『あなたの望み、叶えます』 ~天使空間~ 第三章 に続く
 
 
 
 

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