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『千編万花』 第三章

『千編万花』の続きです。
今回の話には凌辱・触手要素が入っています。
 
それでは続きからどうぞ。
 
 
 
『千編万花』 第三章
 


 この世界では『化け物』以外にも一般的な『魔物』というものが存在する。
 彼らは『救世主』にしか倒せないと言われる『化け物』ほどの脅威ではなく、優秀な魔法使いや戦士ならば容易に討伐出来る敵ではあるが、一般人にすれば『化け物』よりも身近な脅威と言える。魔物達はどこからともなく現れて、哀れな犠牲者を喰らう存在だ。その出現の法則は解明されておらず、ごく稀に人の街の中心に出現したこともある。もっとも、町中であれば優秀な戦闘員がすぐに駆け付けるため、野外で出くわしたほどの危険はない。
 よって一般人が魔物に襲われて危機に陥るという場合、それはほぼ街の外であることが多い。街の外に出る時、身分が高かったり潤沢な資金を持つ商人などであったりすれば、優秀な護衛を雇うことも可能だ。だがそういった余裕を持たない一般庶民ならば、危険を承知の上で街の外に出ることになる。魔物と出くわす可能性は山中で獣に襲われる可能性よりも低く、出くわせばそれは不運と呼ぶしかない。
 街の外の森で山菜を採りに出かけていたその姉妹も、不運にも魔物に出くわしてしまった。魔物は蛇のような体躯を持つ存在で、その開いた口内からは無数の細長い舌が獲物を引きずり込もうと舌舐めずりをする。
 姉はその身を呈して、妹を逃がすことには成功したが、彼女自身はその魔物に捉えられてしまった。
 男勝りで、街でも有名なほどに活発な彼女だったが、いかに多少身体能力が優れていようと、魔物の力には敵わない。
「くっ――このっ、離せっ!」
 右足に巻き付いた魔物の舌を外そうと、左足でその舌を蹴飛ばしていたが舌はびくともせず、彼女を徐々に自らの元へと引きずっていく。彼女があげた視線の先には、大きく開かれた魔物の口が黒い奈落のようにあった。暗い穴を見てしまった彼女の背筋に恐怖が這い上がる。
「い、いやぁ――っ!」
 近くの木にしがみついて呑み込まれることを逃れていた彼女だったが、いつまでも堪えられるものではなく、その腕に力が入らなくなり、舌に引かれるまま、一息に下半身が呑み込まれてしまう。
 ねっとりとした熱い感触が彼女の下半身を覆う。食べられていく感覚というものをその身を持って経験することになってしまった彼女は、もはや恥も外聞も忘れて、悲鳴を上げる。
 彼女の両足に舌が巻き付き、粘つく唾液は極めて気色悪く感じるものだった。じわりと肌の奥まで浸透してくるような、異様な感触がある。
「だ、誰かぁ――っ!! 助けて――!!」
 叫ぶ彼女だが、都合良く助けは来ない。魔物が首を擡げながら、さらに大きく口を開け、彼女の全身を口内へと導く。
 彼女の身体が魔物の口の中へと取り込まれ、魔物が口を閉じると、彼女の視界は暗闇に閉ざされた。

「魔物とは何なのか、か? そうだな……正直、奴らがどこからやって来て、何を目的にしているのかは俺達にも正確なことはわかっていない。――ただ、わかっているのは、奴らが人を襲うのは普通の獣と同じような意味での『食べる』ことを目的としていないということだな。奴らは個体ごとに『人を襲う傾向』というものが存在する。基本的には二種類に分かれていて、男を襲うか女を襲うか、だ。たまに男女は関係なく、若い奴しか狙わない個体がいたりもするが……子供とかな。捉えた人間をどうするかについても個体差が存在してな……残酷な例をあげるなら、四肢をもがれて達磨のようにされ、徐々に血を抜かれながら殺される場合もあれば、なぜか捉えた対象に性的な快感を与える存在もいる。絶頂の際のエネルギーを吸い取っているのではないかと推測されているが、詳しいことはわかっていない。物好きな奴がいて、そういう魔物を捕えて『楽しむ』ために使っている奴もいる。なんせ相手は世界の外からやってきたと思われる人外の存在だ。それによって与えられる快感の強さはそう味わえるもんじゃないからな……。まあ、そんな風にある意味平和利用されているのは稀有な例で、魔物は見つけたら討伐するのが基本だ。血を吸うタイプも、快感を与えるタイプも――ほっとけば最終的に人を殺すことは間違いないんだからな」

 魔物の口内に引きずり込まれた彼女は、何とか抜けだそうと足掻くがそれはもはや何の意味もない抵抗だった。その中は唾液のものらしい臭いが充満しており、それを吸いこんでしまった彼女はそれが身体の中を満たしていくような得体の知れない感触を肺で覚えていた。魔物が分泌しているその唾液に、普通の唾液とは違う成分が含まれているだろうことは、魔物に関する知識があまりない彼女にも直感で理解することが出来た。
「ぅ……っ」
 咄嗟に息を止めたはいいものの、這いまわる舌に身体を舐めまわされ、敏感なところまでも刺激されてしまうと、いつまでも息を止めていることは出来なかった。
 限界はすぐに訪れ、彼女は胸一杯に魔物の口内の空気を吸い込んでしまう。
「ふぅ、っ、うぅ、っ!? あ、あああ――あ、あぁ……うあぁ……っ」
 肺にそれが満ちると同時に、彼女は全身に鋭い痛みを覚えた。彼女の意思に反して身体が痙攣し、暗闇に閉ざされているはずの視界が明滅する。
 嵐のように身体の痙攣と視界の明滅が過ぎ去った後は、全身が麻痺してしまったかのように弛緩し、彼女の意思で身体は動かなくなっていた。筋肉が弛緩してしまったのか、彼女の股間からは尿らしきものが流れ出してしまう。それを恥ずかしいと思う余裕は彼女にはなかった。
 彼女の身体の自由を奪った魔物は、それを待っていたと言わんばかりの積極性で、彼女の身体を蹂躙し始める。舌が彼女の身体のいたるところを這いまわり、彼女の身体に唾液を塗りつけていく。あっという間に彼女の全身は特別敏感な性感体のようになり、その全身を舌で嬲られるというのは刺激として強すぎた。
「~~~~っ!!」
 彼女の精神は強い快感を覚えていたが、身体の方は全く動かない。それは快感の逃げ場がないということを示していた。身体をわずかにでも動かせれば、それが高まりすぎた快感の逃げ道になる。だが、身体の自由を完全に奪われた彼女にはそうすることも出来ず、強すぎる快感に精神だけが揺さぶられる形になっていた。僅か数十秒の魔物の動きで彼女は白目を剥いて気絶し、精神が崩壊へと追い込まれそうになっていた。
 だが、魔物の行動は終わらない。
 さらに絶望的な快感を捕えた彼女に与えようとしていた。
 白目を剥いていた彼女の目が、突如生じた衝撃によって色を取り戻す。
「――ッ!」
 現在彼女の意思では身体が動かないはずなのに、内部からの刺激で動いた。それは、彼女の膣に舌が入り込んだからだ。太いそれは彼女の純潔を散しつつ、彼女の内部を広げながらさらに奥へと進んでいく。それは身体が股間から真っ二つにされるような激痛で、もしも彼女が自由に身体を動かせたのなら、声が潰れるほどの大声で絶叫を上げていたであろうほどのものだった。そういう意味では身体の自由が奪われていて良かったとも言える。
 魔物の舌は彼女の中で蠢き、その唾液を内部に塗りたくっていく。それは彼女の全身に塗り付けたものとは別の成分を含んでいた。純潔がたったいま散らされたばかりの彼女の身体は、本来魔物の舌のような太い物を受け入れられるような状態にない。だが魔物の唾液はその身体を柔らかくさせ、本来受け入れることの出来ないような太さの物を受け入れられるようにさせていた。
 それは獲物の身体を壊さないようにし、快感を享受させるための魔物の知恵だった。この魔物にとっては獲物を苦しめることより、快感を与えることの方がより強い栄養を得ることが出来るのだ。
 舌から分泌される液体の量はかなり多い分量になっており、先端は膣の内部にまで侵入を果たしていた。その頃には彼女の体も唾液の成分によって柔軟さを増しており、感じるものも苦痛よりも快感の方が主になっていた。身体の中、それも最も深いところに刺激を与えられる彼女は、気絶することすら許されず、かといって声をあげることも出来ず、徐々に唾液が溜まって膨らんでいく自分の身体の感覚を味わうしかなかった。
 朦朧とする彼女の意識は、強すぎる快感だけが原因ではなかった。
(もう――だめ――)
 魔物の口内という酸素の薄い状況に加え、体の自由が奪われているということは呼吸などの行動も出来なくなっているということだ。そのため、彼女は徐々に意識を薄れさせていくことになっていた。そのまま放っておくと、間違いなく死に至る。
 そしてそれを獲物を捕えた魔物が理解していないわけはなく、その対策も行われようとしていた。
(――んぐっ!?)
 彼女は薄れてきた視界の中に、赤い魔物の舌が入り込んでくるのを見る。
 魔物の舌が彼女の口内へと入って来ていた。彼女は新たに生じた味覚的な感覚に翻弄される。想像したよりもそれは苦くなく、むしろ甘ったるい味だった。しかしその味が広がると同時にその部分の自由が失われて行く。その舌は先端が非常に細くばらけており、あっさりと彼女の奥へと入り込んでいく。
(――んぁ、あ、きもち、わる……からだ……に、はい、って……っ)
 それはまるで木が根を張るように、魔物の舌は彼女の体内に広がっていく。舌はまるで溶けるように形を崩し、肺や心臓を侵食していった。
 そして唾液の影響でまともに動かない彼女の身体の動きを補助し、死なないように支配していく。
 しかし例え身体的に死ななくとも、彼女の意識はもはや崩壊寸前である。魔物が動きを見せる度、その崩壊の時は刻一刻と近づいていた。 
 さらに彼女を追い詰めるべく、魔物の舌が後ろの穴に目がけて動こうとしたその時――突然魔物は動きを止めた。大きく首を巡らせ、その場から離れようと胴体をくねらせる。
 だが、それは『彼女』にとって遅すぎる動きだった。
 魔物の傍にそびえていた大木が根元からへし折れ、倒れた大木の幹が魔物の尻尾を抑え込む。蛇の形をした魔物は大木をどけようと胴体に力を込めたが、それはあまりにも鈍重な動きだった。
 魔物の胴体に凄まじい衝撃が走り、半径一メートルはあろう魔物の体躯が軽く浮く。地面に落ちて地響きを轟かせた。
――ギィイイイイイイイッッ!!
 金属と金属を擦り合わせるような、叫び声を魔物があげる。周囲を探るために首を巡らせた魔物は、『彼女』の姿を捉えた。
「結構硬いね」
 その人物は拳を固め、いつのまにかそこに立っていた。森の中にいるには似つかわしくない格好である。
 それは『彼女』の世界ではセーラー服と呼ばれる服装だった。学生の身分にある者が身につける服装だ。『彼女』は拳にその制服のスカーフを巻き付けて拳を保護している。魔物は細身の『彼女』の拳が、自身の身体を浮かすほどの衝撃を生み出したのだと、本能的に理解していた。

 なにより、魔物の力では『彼女』に決して勝てないだろうことも――理解した。

 一方、『彼女』の方はと言えばなぜか楽しそうに顔を歪め、魔物目がけて殴りかかる。『彼女』の攻撃は一撃一撃が重く、その度に魔物の全身に衝撃が走り、胴体が空中に浮く。
 気合一発、右のストレートが魔物の腹部を歪曲させながら突き刺さる。返り血が『彼女』の頬にかかる。
「ひゃっ! 気持ち悪っ!」
 魔物からしてみれば実に理不尽なことを言いつつ、数歩下がって距離を取る。一方、何度も拳を叩きこまれた魔物の方は溜まったものではなく、身体を痙攣させ、口内に捕えていた女性を吐き出してしまった。粘性のある唾液に塗れていたが、運良く茂みに落ちたため怪我はせずに済んだ。
 勝てないことを理解していようとも、魔物もただ漫然と殺されるままには終わらない。牙の先から猛毒を滲ませつつ、頬にかかった帰り血を拭っていて隙だらけの『彼女』目がけて襲いかかる。
 襲いかかって来る牙に気付いて紙一重で避けた『彼女』は、真横を通りすぎる頭部目がけて蹴りつける。蹴りの威力は拳以上で、軽々と魔物の下顎を砕いた。地面を抉りながら吹き飛んだ魔物は、半ば地面に埋まってその動きを一時的に止める。
 その隙を逃さず、『彼女』は跳んでいた。
「これで――終わりッ!」
 高々と舞い上がった『彼女』は、身体全体を回転させながら踵落としを魔物の頭部へと叩き込む。地面とのサンドイッチになった魔物の頭部はまるで爆弾でも詰め込まれたかのように爆散し、身体を動かす中枢を潰された魔物は僅かに痙攣して動かなくなる。その身体は端から徐々に崩れていっていた。魔物に死骸は残らないためだ。
 魔物の崩壊を確認した『彼女』は、放り出された女性のところへと向かう。彼女は魔物の唾液の影響で呼吸が止まり掛けていた。女性のところに駆け寄った『彼女』は、彼女の惨状に目を覆いそうになりながらも、気丈に堪えて彼女に話しかける。
「しっかり! もう大丈夫よ。えーと、確かこの場合は……」
 呟きつつ、『彼女』はポケットの中から小さな飲み薬の瓶を取り出した。そして蓋を外し、瓶の中の液体を倒れている彼女の口の中に注ぎ入れる。
 効果は劇的で、彼女の身体が一瞬光ったかと思うと、彼女は元気よく咳き込んだ。
「に、にがっ!」
 その苦さはコーヒーなどの苦味とは違い、薬としての苦さだった。
「気がついた?」
 魔物を倒した『彼女』が優しく声をかける。魔物に襲われた彼女は不思議そうに目を瞬かせた。
「……あ、あなた……誰?」
 そう彼女が問うと、『彼女』は楽しげに唇を歪める。
 倒れていた彼女に手を貸して起こしてあげつつ、得意げに言う。
「さっき聞いたばかりなんだけどね。私、『救世主』なんだって」
 誇らしげに言う『救世主』のことを、助けられた彼女はあっけに取られて見詰めた。
 
 
 
 
『千編万化』 第四章 に続く
 
 
 
 

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